2019/12/29(日) 05:00〜06:00 こころの時代〜宗教・人生〜・選「命の輝きをうつす」[字]
カメラ屋さんで 3,000円で三脚買ってで ガムテープでくくりつけて→
で 一番最初に撮影したのが
飛火野でした。
春日大社の参道のたもと 麓にある?
はい。
春日大社の飛火野を撮ったのが
最初でした。
で 不思議なんですよ。
あの~ スマホでも動画を撮ってる時はなんかしんどいのを忘れられるというか→
その… 撮影に集中できる。
で それまで自分は生きてるか死んでるか分からんような 毎日やったんですけど→
あ こんな感じ 久しぶり→
生きてるやんって思えたんです。その熱中できるということに。
で その時に風景っていうのは
それまでカメラマンにとって→
ただの被写体でしかなかって
…なかったんですけど→
その風景の中に ず~っと
立ってるわけじゃないですか。
ほんなら 風が吹いたり 雨が降ったり→
歩いたら落ち葉の音がザッザッザッてなったり。
曇ってて 寒いなと思ってたけど→
日ざしがさしたらこんなにも暖かいんかとか感じたり。
その 今まで ただの被写体やった
風景の中に→
自分が身を置いて
撮影してるっていうことが→
すっごく幸せやったんですよね。
♪♪~
♪♪~
がんの発病から 6年。
保山さんが最も足しげく通っているのが
春日大社です。
その中でも
特に心をひかれる被写体があります。
それは 「水」です。
♪♪~
またその~ 保山さんの映像には→
水滴ですとかね葉っぱの裏についた朝露ですとか→
あるいは 寒い日の朝の その~ 鹿が
その体から湯気を立てながら歩いていく。
いろんなその 水というのが
映し出されてますね。はい。
すごく希望を感じませんか?
その水の循環にすごくそこに希望を見るというか。
で 水のいろんな その形 流れている水
その たまっている水。
いろんな水 どんな水でも そこに何か
自分の姿を見つけることができる。
自分も 死んで あの世に行く時に→
朝露が蒸発して 湯気になって天に昇っていくような→
こんな姿でね
最後 迎えるのかなと思ったり→
まだまだ生きるぞと思って
何ていうのかな… ジタバタして。
まだまだ生きる まだまだ生きるって
こう 歯食いしばってる時も→
水の流れを見たら 結局最後 どんな水も
流れていくところは一緒だったり→
行き着く先は一緒だったり
そんなことも感じたり→
だから その時その時の自分の気持ちが
いろんな水の表情に投影できるというか。
特に この春日大社という場所は
この春日大社の中だけで→
水のサイクルを
水の循環を見ることができて→
春日山にね 降った雨が流れになって
水谷川になって。
水谷川の一部を 取り込んで
春日大社の中に流れていくんですよ。
小川が流れてますねえ。
はい。 その水を使って→
お払いしたり 清めたり いろんなことに
神様ごとにね お使いになられて→
それで 残った水が
また春日大社の中から出てきて→
流れになって 参道の横のね 溝で
落ち葉なんかを運びながら流れて→
飛火野に流れ着いて ですから 飛火野は
いつも湿地みたいな 水分豊かな場所で。
で 冬になったら霜でね
真っ白になって。
真っ白になったかと思うと
そこに強い日ざしが さし込んで→
その霜が一斉にとけて湯気になって
天に昇っていくみたいな→
そういうサイクルを
体感できる場所なんですよ。
だから神様からね
頂いた水といいますか→
それを 最後はまた
神様のもとへ戻すみたいな。
そういう こう 精神性の表れというか→
そういう思いも投影することができますし。
やはり この春日大社を見る中で
その 水の営み 水の大切さ→
すごくこう 感じるし→
それが撮影の被写体として心ひかれるものになっているので。 はい。
これからも春日大社で