2020/01/03(金) 05:10〜06:00 NHKスペシャル選 シリーズ TOKYOアスリート第5回▽陸上リレー 最速の絆[字]


さあ そして 3走 小池だ。→
高校3年生の頃から憧れてきたという
この3走。→
小池 小池が行く!
日本リード 日本トップ!→
内側から 中国とアメリカが来ている。
そして アンカーの桐生に→
バトンを渡した 渡した!
(解説)あ~!
(実況)小池から 桐生へのバトン…。



バトンが宙に浮いてしまい まさかの失格。
ミスは なぜ起きたのか。
それは 小池のバトンを持つ位置。
端ではなく 真ん中を持っていた。
そういうこと…。
桐生は持つ所がなく とっさに
バトンを探ったが 受け取れなかった。
うわっ 怖い。
これ 怖いわ。怖い。
このミス 実は 前の区間に伏線があった。
前走の山縣は伸び盛りの小池のスピードに追いつけず→
バトンを渡すタイミングが遅れた。
こっから 遅れてるんだ。
そのため小池は
バトンの真ん中を持ってしまった。
そして 小池からもらう桐生。
不安もあったのか振り返らないはずの後ろを見ていた。
ミスの背景にあったのは 練習不足。
新たな選手が 次々と台頭しメンバーが入れ代わる中→
連係を深めるための練習が
ほとんどできずにいた。
リレーチームを率いる土江の不安は
それだけではなかった。
それは 9秒台を出した サニブラウン。
日本最速の男をチームに加えるには多くの課題があった。
拠点はアメリカ。 日本で行うリレーの練習に
集まることは 容易ではない。
更に フロリダ大学では
オーバーハンドパス。
日本独自のアンダーハンドパスで

試合に出たことは一度もない。
かつてのインタビューでは こんな発言も。
チームの練習不足に加えてサニブラウンを どのように融合するのか。
土江は 一つの策を考え出した。
7月 選手たちはヨーロッパで100mのレースを転戦する。
土江は その合間を縫って
選手全員をスペインに集め→
リレー合宿を行おうと
計画した。
そこに アメリカから
サニブラウンも招集する。
ここで チームの連係を
一から作り直そうと考えていた。
7月のスペイン。
リレー合宿が行われるはずの場所にサニブラウンの姿はなかった。
背中や足の違和感を訴え
参加を直前で取りやめたのだ。
ほかの選手も
個人の大会や練習を優先させたため→
スペインにいたのは 桐生と小池だけ。
えっ?
土江の計画は早くも崩れ去った。
う~ん… ねえ。
土江コーチ 大変ですね。
全員 集めるっていうのは。
それぞれが やっぱり さっき…
ご自身 言ってましたね。
言い方が ちょっとね。
(笑い声)
まあ やっぱ 信頼関係なんで

どれだけ その選手が入ることに→
周りの選手も不安を抱かないかって
これ 大事なんですよ。なるほど。
だから やっぱり 同じ釜の飯を食う
じゃないですけど→
一回 何かに取り組んで
そして 本番を迎えるっていうところが→
とても大切だと思ってます。
トップ選手だからこそ→
いろんな事情があって…。 じゃあ もう
みんなで集まって練習するって→
本当に貴重なんですね。
難しいです はい 難しいです。
「スペイン集合」なんて言ってもね
ハチ公じゃねえんだからな。
そんな簡単には集まれないよね。
さあ チームの危機を いかに立て直し銅メダルにつなげたのか→
そこには 知られざるドラマがありました。
7月中旬 イタリア。
土江は 次なる策を考え出した。
グラウンドにいたのは 多田と小池の2人。
国際大会出場のために 調整していた。
土江が考えたのは 区間練習。
一部の選手だけでも集まれる場所があれば
自ら出向き→
そこで 区間ごとの練習を
積み重ねようというのだ。
その練習は 僅か2本。
2本!
試合レベルの走りで行うリレーの練習は