2020/01/12(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル 食の起源(3)▽『脂』〜発見!人類を救う“命のアブラ”〜[字]


オメガ3を一挙に ぶんどります。
こうして…
国分さんの祖先も うかうかしていると…。
ハハハハ…! 何か来た。
あれ? 城島さんだけ普通じゃん これ。
もっと大きな生き物が

食べようと迫ってきます。
逃げろ! 逃げろ!
ハハハハ…!ぐんぐん逃げろ!
城島さん… やられた。
残念 食べられちゃいました。
あっ 喜んでる 喜んでる。
うれしいの?
そして 時代は 一気に現代へ。
今も 海の中ではマグロのような強い魚が→
ほかの魚を たくさん食べて
たっぷりオメガ3脂肪酸を蓄えています。
でも…。
それを取って食べているのが私たち人間。
誰よりも貪欲に
オメガ3脂肪酸を食べることで→
健康を維持している生物なのです。
わあ~!すごいね。
オメガ3が。 オメガ3だ。
食って食われて 食って食われて。
どうでした? 私の芝居。
そこ?
めちゃくちゃ面白かったです。
え~ 抜群です。
特に 青魚 イワシとかサンマとか


サバとか あと マグロなんかにも→
いわゆる EPAとかDHAって
呼ばれる…。
聞いたことある。
ドコサヘキサエン酸ですね。
オメガ3脂肪酸なので
積極的にとると いいかなと思います。
そういうことなんだね。
人類と切っても切れない関係になったオメガ3脂肪酸。
実は およそ7万年前
更なる大事件を引き起こします。
私たちの体のある部分に
オメガ3が→
すごい大進化を
引き起こしたことが→
分かってきたんです。
人類誕生の地 アフリカ大陸の最南端にある ピナクルポイント。
岩壁に並ぶ洞窟では→
およそ16万年前から人類の祖先が 集団で暮らしていました。
ところが 最近 そんな祖先たちに→
運命を分ける大事件が起きていたことが明らかになりました。
事件を物語るのが
この辺りの地層から見つかった火山灰。
その成分を 詳しく分析した結果→
なんと 9,000キロも離れたインドネシアのトバ火山から→
噴き出したものであることが
分かったのです。
想像を絶する巨大噴火が起きたのは
およそ7万4,000年前。
ばく大な噴出物が

地球の大気を 長期間 覆い尽くし→
平均気温は 12度も低下。
火山の冬と呼ばれる 急激な寒冷化が起きました。
その影響で
多くの動植物が死に追いやられ→
アフリカ中に広がっていた
人類の祖先は→
食糧難で絶滅の危機に追い込まれたと
考えられます。
そんな大ピンチの中
この海辺で暮らしていた祖先たちは→
むしろ 大きな飛躍のチャンスを
つかんでいたという→
驚きの事実が見えてきました。
火山灰を含む地層の上。
つまり
火山の冬よりあとの時代の地層から→
祖先たちの食べ物の痕跡が
大量に見つかったのです。
へえ~。
これは…
これは…
クジラの肉を食べていた証拠と見られています。
中でも 祖先たちが→
大量に食べていたと見られるのが貝です。
暮らしていた洞窟近くの海辺には→
今も岩場に 大量のムール貝が。
巨大噴火の難を逃れた 海の生き物たちを
食料にして→
祖先たちは 命をつないでいたのです。

これら 海の幸のどれにもたっぷり含まれていたのが…
えっ そうなんだ。
意外だよね。
実は この時 命のアブラが→
海辺の祖先に 思わぬ大躍進をもたらした可能性が見えてきました。
まさに このころ→
祖先たちに 高い知性が芽生え始めたことを示すものが→
次々に発掘されたのです。
巧妙に穴が開けられた 小さな貝殻。
ひもを通して 首飾りにしていたと