伝わりづらくなっているのではな
いかとも感じました。
昨年末政府が取りまとめた全世代
型社会保障改革の中間報告では、
この問題意識が取り上げられ、さ
らに世論調査等を通じて、
国民の持つ不安の実態把握に努めるとされています。
われわれの思いをしっかりと受け
止めていただいたところでありま
す。
その上で、政治がみずからの姿勢
で主導し、行政がその組織の力を
フルに生かして、現場に赴き、
不安を抱える人の声に耳を傾け、
新たな政策づくりの礎とするといった、
地道で真摯な姿勢こそが、今、最
も求められていると考えています。
それはすなわち政治の原点でもあ
ります。
すべての政策に、
地域の声を、この信念の下、所属全議員の力を結集して、
地元の山奥に分け入り、津々浦々
に足を運び、
不安の声を自分自身の目や耳で集
め続けてまいります。
同時に、政府においても、
地方や現場の不安の声が政策に十分に反映される仕組みの再構築が
必要だと考えています。
この点について、
安倍総理のご見解をお尋ねいたし
たいと思います。
次にまず、危機管理に関する質問
として、新型肺炎について伺いま
す。
中国・武漢で確認された新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が
増加し、死者も出ています。
人から人への感染も確認されています。
新型肺炎の感染拡大を防ぐために、
政府を挙げて万全を期すべきですが、総理の方針をお聞かせくださ
い。
さて、本年は待ちに待ったオリン
ピック・パラリンピックイヤーで
す。
全国各地で育ち、力をつけてきた
日本代表選手が大活躍し、
昨年のワールドカップ同様、
それぞれの地方に元気と勇気、そして、
誇りを与えてくれるものと期待し
ています。
例えばバスケットボー
ルの八村塁選手や馬場雄大選手を通じて、
彼らの出身地である富山県も内外
のマスコミ等での報道で、注目を
集めることが多くなりました。
世界中からたくさんの選手、
観光客がやって来ます。
ことしの訪日外国人客数の目標は4000万人。
これだけの方々がわが国の魅力や
地方の文化、景観、
食材などを直接目にし、味わい、
すばらしさを世界に発信します。地方創生にとって、
絶好のチャンスであります。
このような視点を持って、
日本の美総合プロジェクト懇談会
の座長、
津川雅彦さんから構想を頂いた日
本博。
世界の関心が集まる東京オリンピ
ック・パラリンピック、
2020年に全国各地で日本の美
を体感できる日本博をぜひ、開催
したいと津川さんは繰り返し、熱
くおっしゃっておられました。
総理はこの構想を受け、推進会議
議長として具体化にまい進され、
私も補佐役として取り組みを進め
ました。
外国人観光客の拡大等も見据えて、
日本の文化・芸術の振興を図り、多様かつ普遍的な魅力を発信する
史上最大規模のプロジェクト、日
本博を通じて、日本各地の文化の
すばらしさを再認識し、世界に発
信することにより、地方創生に大
きな効果がもたらされます。
先般、津川さんと親交が深かった
黒柳徹子さんが広報大使に任命さ
れましたが、
政府にはこれまで以上に日本博の
広報戦略に力を入れていただきた
いと思います。
また、
オリンピック・パラリンピックに
参加する国や地域との人的・経済
的・文化的な図るホストタウンも
どんどん盛り上がってきています。
昨年末で登録している自治体数は
500に迫る勢いです。
選手や関係者との交流を通じて、
2020年を超えた末長いつなが
りを固める絶好の機会となります。