地獄のベルと呼ばれる不思議な場所だ>
<大きなもので 直径1メートル
長さは3メートル以上ある>
<中は空洞になっていて
触ると岩のように硬い。→
だが 鍾乳石ではない>
<実は 光も酸素も必要としない特殊なバクテリアが作ったもの。→
硫化水素を栄養に
年に数ミリずつ成長する>
<その姿は 何十億年も昔
酸素がなかった原始の地球に→
初めて生命が誕生した時の姿に似ていると
考える研究者もいる>
<水中洞窟の奥には→
地球環境の変化に耐えてきた命の営みがあった>
<カリブ海の水温が上がる夏。→
ジンベエザメの大集結がいよいよ始まろうとしていた>
<10年前に その現象を発見した
ラファエルさんと共に現場に向かった>
<海面を見ると ここに2匹>
<その向こうには3匹泳いでいる>
<ふだん 単独生活をしている彼らが→
なぜ夏の間だけこの海域に集まってくるのだろうか?>
<鍵を握るのが あの立ち泳ぎ。→
水面近くにあるものを食べる時の独特の行動だ>
<集まってきたジンベエザメは
皆 水面近くで何かを食べている>
<一匹が通り過ぎると
その後ろから もう一匹>
<そして また一匹とやって来る>
<水面に一体何があるのだろうか?>
<ラファエルさんが海に網を流し始めた>
<網の口の大きさは ちょうどジンベエザメの口と同じだという。→
網を入れて3分後>
<大量の黄色い粒が入っていた>
<正体はカツオの卵。→
カツオは毎年 水温が高くなると→
産卵のため
ユカタン海峡に集まってくる。→
ふ化した稚魚の食べ物は
まさにプランクトン。→
暖かな海で たっぷりと食べて成長できる
タイミングなのだ>
<産卵は 夏のひとつきの間
毎日のように行われる。→
産み落とされた卵は
ふ化までの24時間 水に浮かぶ。→
そのため
大量の卵が水面に漂うこととなる>
<ジンベエザメが食べていたのは
このカツオの卵だったのだ>
<水を豪快に吸い込む独特の立ち泳ぎで
栄養豊かな卵を効率よく食べていく>
<夏のひとつきの間だけ ユカタン海峡に
ジンベエザメが大集結する理由。→
それは
大量のカツオの卵を食べるためだった>
<地形と海流の出会いが
プランクトンを育み→
カツオの大群が産卵する。→
そして その卵を求め→
何百という数のジンベエザメが
集まってくる。→
なんという命の連鎖だろうか>
<太古から繰り広げられてきたであろう生き物たちの壮大な営み。→
それを人間が発見したのは
僅か10年前のことだ>
♪♪~
<1億年の時をかけサンゴの営みが作り上げたユカタン半島>
<海では地球規模の地殻変動と
海流の出会いが多くの生き物を呼び→
地下には ほかでは見ることのできない
幻想的な世界が広がっていた>
<その光景を見ていると
僕たちが生きる地球は→
さまざまな奇跡が作り上げてきたことを
改めて感じることができるのだ>
♪♪~
2020/01/26(日) 21:00〜21:50
NHK総合1・鹿児島
NHKスペシャル ホットスポット最後の楽園 season3(1)[SS][字]
メキシコ・ユカタン半島沖のカリブ海には世界最大の魚・ジンベエザメが数百匹も集結し、バショウカジキが集団で狩りをする。半島に点在する神秘的な水中洞窟の謎にも迫る。
詳細情報
番組内容
かつて巨大隕石が落下し、恐竜大絶滅の引き金になったと言われるメキシコ・ユカタン半島。ここは幾多の不思議に満ちている。驚くような透明な水で満たされた“セノーテ”と呼ばれる泉。地下には世界最大級の水中洞窟が広がり摩訶不思議な生きものが暮らす。半島沖のカリブ海では、世界最大の魚・ジンベエザメが数百匹の規模で大集結し、バショウカジキが集団で狩りを行う。ミステリーに満ちたユカタン半島の自然に福山雅治が迫る。
出演者
【語り】福山雅治,桑子真帆
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
バラエティ – 旅バラエティ
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア