うん 絵でいいよ。
気になる。 カレンちゃん
クラムボンって何だと思ってるのか。
ふだんも 本 読む時は こう
絵を思い浮かべて読んでるの?
そうですね。 人と え~っと場所?
あ~ 場所もね。外国だったら楽しいですね。
外国のお話だとね。
はい。
こんな感じかな?
は~い。
じゃあ 見せてもらえますか?
ちょっと 見せて下さい。
私の想像するクラムボン。
お~。 ハハハハ…。
お~ 笑ってる。
笑ってるよ。
眉毛があるんだ。
何? これは。
何だろう… 何かね 何か…
あ~ そっか存在しない…お化け?
魔物… 妖怪みたいな。
うん…。
子どもは
そう見えてるんです。
大人からしたら
もしかしたらただの石かもしれない。
あ~ そっか。
ただの波かもしれない。
けど…
ほう~。な~るほど。
なるほどね。
もちろん…
ねっ! そうなんです。
それで 宮沢賢治も→
はっきり
書かないんですね。でも 僕ら 読んでる人間が→
勝手に クラムボンって
なんなんだろうなと思いながら→
「かぷかぷわらった」…
「かぷかぷわらった」って→
何か 分かるようで分からない。
それで…
もし 時間があったらですね→
この続き是非 読んでみて下さい。
もう一つ 小説を楽しむために…
え~。
…っていうのがあるんです。
心理描写っていうのは→
どんな気持ちかって書く訳ですね。
だから 「うれしい」とか「悲しい」とか「困った」とか→
そういう事を書く。
でも 心理描写するよりも→
実は
情景描写をする事で心理を表す→
これが
高度なやり方なんです。ふ~ん。
例えば こういうのがあります。
うん。はい。
彼女は どんな人かね?
恋人かな? 友達かな?
…で まあ これだけだと
何にも分かんないじゃない。
ねっ。 でも 例えば ここで→
「彼女と別れた後、ぼくは ひとり歩きだした」。
「見上げると
黒い雲がたちこめていた」。
お~。
かっこいい?うん。
こうなったら
これは どんな気持ちだと思う?
そういう事があった
あとの…。
で これは…
これは情景描写でしょ。
でも そういう事でもって→
ぼくの気持ちが 悲しい気持ちなんだって事が分かってしまう。
あの…
こうやって書いた方が深く気持ちを表す事ができる。
例えば こんなのもあります。
お~。どんなでしょ?
お~!
そうだね。
そうだよね。
「見上げると雨上がりの空に虹がかかっていた」っつったら→
「やったぞ」という感じになる。
確かに そうですよね。
こういうふうに
まあ いろんなイメージが→
こう どんどん どんどん
変えられる訳ですね。
これでもって この人の気持ちが
表現する事ができる。
なるほど。
そうやってね 考えると楽しいよね。楽しい。
じゃあ 今日の授業は
これで終わりま~す。(ベル)
何だ…。
もう終わっちゃうのって感じ?
何だ…。