太陽が 大地をじわじわと焦がしていく。
赤い大陸 オーストラリア。
見渡す限り広がる砂漠。不毛の大地とも呼ばれている。
この地で
大繁栄した生き物たちがいる。
袋の中で子育てをする生き物
有袋類だ。
おなじみのコアラや
カンガルーだけではない。
その種類は なんと150種にもなる。
これほど多様な有袋類が暮らしている場所は→
地球上 ほかにはない。
その中で究極の進化を遂げたのが→
アカカンガルー。
驚くべき繁殖戦略を持つという。
太古の昔に生まれ→
地球規模の大変動をくぐり抜けてきた オーストラリア。
激変する大地で 有袋類たちは→
どのようにして 彼らの王国を築き上げたのだろうか。
♪♪~
地球には 絶滅のおそれがある珍しい生き物が→
集中している場所がある。
ホットスポットと呼ばれる地域だ。
ホットスポットの面積は 陸地の2%余り。
そこに 独自の進化を遂げた多様な生き物たちが暮らしている。
たぐいまれな命の数々。
なぜ その命は 地球の限られた所で輝いているのか。
♪♪~
生き物たちの最後の楽園ホットスポット。
掛けがえのない命を見つめる旅が
今 始まる。
♪♪~
ここは ホットスポットに指定されているオーストラリア南西部。
砂の大地に彩りを添える
奇妙な形をした花々。
ある生き物を引き付けるために
進化した結果だという。
一体 どんな生き物が
やって来るのだろうか。
研究者たちが
次々と地面に穴を開けていく。
何が始まるのだろう。
パーフェクト!
翌朝。
穴の中に 何かいる。
正体は フクロミツスイ。
袋 蜜吸い。 つまり…。
体にある袋の中には…
赤ちゃんがいる。
なんと 有袋類なのだ。
有袋類の祖先が オーストラリアにやって来たのは はるか昔。
以来
大陸で 多様な進化を遂げてきた。
彼らは なぜ
おなかの袋で子育てを行うのか。
今回は ホットスポットの
南西部だけでなく→
オーストラリア全土で
その謎に迫っていく。
どこまでも続く 砂の大地。
大陸の面積の1/4はこうした乾燥地帯だ。
ここは
地球上で最も熱い場所の一つ。
気温は50度近く。
うだるような暑さだ。
現れたのは ペレンティーオオトカゲ。
全長2mにもなる 肉食のトカゲだ。
熱さで行き倒れた獲物がいないか
探している。
鋭いトゲを体全体にまとった
モロクトカゲ。
いかつい姿をしているが…→
狙うのは なんとアリだ。
こいつには 驚くべき能力がある。
足が 僅かに水に触れただけで…。
体が 水に満たされていく。
ザラザラの皮膚の溝を伝って水が口まで吸い上がってくる。
モロクトカゲ 恐るべし。
かげろうの中を移動する影。
不毛の大地で 究極の進化を遂げた
哺乳類 アカカンガルーだ。
こちらは オス。
体長は1m60cm体重は90kgにもなる。
彼らは休憩する時
しばしば 地面を掘る。
10cm掘るだけで 表面より
温度が20度も低くなるという。
メスがやって来た。
オスより体が小さく毛の色は灰色だ。
子供を連れている。
前足を なめ始めた。
前足の内側には
何十本もの血管が詰まっている。
唾液が蒸発する時に 熱を奪う。
すると 血液が冷やされ体も冷えるのだという。
オスが メスに近づいていく。
突然 立ち上がった。
すぐそこに ライバルのオスがいた。
オスは互いに体の大きさを見せつける。
2匹が じわじわと近づいていく。