2020/12/01(火) 08:00〜08:15 【連続テレビ小説】おちょやん(2)「うちは、かわいそやない」[解][字]
「学校へ持っていくもの」。
ここを
竹井さんに読んでもらいましょう。→
小林君 教科書 貸してあげて。
え~。
(勝次)字 読まれやぃんのとちゃうけ?
読まれやぃんのとちゃう。習とれぃんだけや!
おんなじやんけ。
(笑い声)
はい 静かに。
(玉井)ひいの ふうの みい!
(おなかが鳴る音)
今日の弁当 何?はっ? おはぎやで。
ばあちゃんの おはぎは
やわらこうて 甘うて…。
よっしゃ! それ貰た。
何言うとんねん。
そやさけ 自分と うち
弁当賭けて かけっこ勝負や。
ふ~ん おもろいやんけ。
で われの弁当 何や?
あとのお楽しみや。
(玉井)次 小林君と竹井さん。(2人)はい。
<こねなやつに負けるかいな>
ひいの ふうの みい!
待って… 待って待って待って!
遅っ!
勝った~!
約束やろ さっさと弁当よこせ。
しゃあないな。 ほら うちの弁当や。
好きなだけ食い。
う~わっ えらい透き通ってるって…→
どあほ! 持ってきとらんのけ!
おんどりゃあ! だましくさったな!
やんのけ コラ!
すっかり仲ようなったみたいですね。
どこがや。
先生 千代が わいに嘘を…。
(泣き声)(玉井)おお… どないしました?
先生… 小林がな 弁当忘れたうちに
おはぎ分けてくれようとしたんやけど→
うちが つい 意地張って→
いらんって言うてもうて…。あん?
しゃあけんど
ほんまは うれしかったんや。
堪忍な 小林君。 おはぎ おおけに。
お前…。(玉井)偉いぞ 小林君!
みんなも 小林君を見習うように。
はい 拍手!
(拍手)
すばらしい友情です。さあ 竹井さん 遠慮のう食べなさい。
はい。
う~ん…。
おいしいな。
当たり前や。おばあちゃんの おはぎは 日本一や。
ほっぺた落ちるなあ。
残り ヨシヲに持ってったり。
おおけに。
♪♪~(三味線)
♪♪「お月さんが ちょいと出て松のかげ」
♪♪「はい 今晩は」
ヨシヲ! ええもん貰てきた…。
何や これ…。あっ やっと戻ってきたがな。
どねなってんの これ!
何かお金になりそなもんあれぃんかな思て探したんやけど→
この家 ほんま ろくなもんあれぃんなあ。
おなか減ったわ。 晩ごはん早めに頼むな。
えっ… ほれやったら
お母ちゃんは何すんね?
何も。
何も?
そねな約束やねんもん。
テルヲさんに聞いてみいな。
あの あほんだら。
家のこと何もしやぃんかてええてどういうこっちゃ。
えっ… あれや あの
栗ちゃんな 昔から あの 体弱いねん。
無理さしとったら かわいそやんけ。
かわいそなんは うちや。 ほな 何か?
これからは あの人の分も ごはん作って
洗濯しやなあかんの?
若いうちの苦労は
買うてでもせえっちゅうねん。
若すぎるやろ。 うち まだ小学生やど。
それや それ。 お母ちゃんがヨシヲの面倒見てくれるさけ→
おまん 学校行けたんやろが。
どねやった? 学校。
そら まあ 楽しかったけど。
ほれ 見てみい。
栗子お母ちゃんに
感謝しやな あかんど。→
あのな 女に ほれるっちゅうのは
理屈やあれぃん。
あの日 お父ちゃん 博打に負けて
道端で身ぐるみ剥がされて→
気ぃ失いかけとったんや。
(おなかが鳴る音)
(テルヲ)そこへ三味線の音が→
チチン テン トツン 現れたんや。姉やん おなか減った。
(テルヲ)わいの弁天さんが。