(千代)戻ったで~! ヨシヲ~!
(栗子)やあ そちらも今お帰り?
(テルヲ)おう どっか行っとったんけ?
退屈やったし うちも ちょっこし
町まで行ってたんや。
(テルヲ)ああ。
(栗子)ほんで どねやった?
え? そら もう どっさり たんまりやで。
えらいこっちゃ!そねなことより ヨシヲは?
(栗子)ああ 隣に行っとき言うといたけど。
はっ?
(ヨシヲ)姉やん…。
(足を滑らせる音)
(雨音と雷鳴)
翌朝 村のみんなが 行方不明になったヨシヲを捜すために集まりました。
すまんのう。
うちも行く。(きみ)千代ちゃん。→
山の中やで。 だんないか。
だんない。
♪♪「オレンジのクレヨンで
描いた太陽だけじゃ」
♪♪「まだ何か足りない気がした」
♪♪「これは夢じゃない(夢みたい)」
♪♪「傷つけば痛い(嘘じゃない)」
♪♪「どんな今日も愛したいのにな」
♪♪「笑顔をあきらめたくないよ」
♪♪「転んでも ただでは起きない」
♪♪「そう 強くなれる」
♪♪「かさぶたが消えたなら」
♪♪「聞いてくれるといいな」
♪♪「泣き笑いのエピソードを」
♪♪~
ヨシヲ!ヨシヲ!
おんねやったら返事せえ!
ヨシヲ!
ヨシヲ!
ヨシヲ!ヨシヲ!
(勝次)ヨシヲ!
(辰夫)ヨシヲ!
ヨシヲ~!
ヨシヲ~!ヨシヲ~!
ヨシヲ~!
ヨシヲ~!
ヨシヲ~!
ヨシヲのや…。
ヨシヲ~! ヨシヲ~!
何か聞いてないか?どっか行きたいとか。
そやさけ 知らん言うてるやろ。
もっと よう思い出してみ。あんた母親やろが。
母親ちゃうわ。 何も知らんくせに
偉そなこと言わんといてんか。
な… 何や その態度は!
あんたがな 目ぇ離せへんだらこんなことにはならへんのやど。
うちのせいちゃうわ!
帰るまで小林さんとこ行っときって言うたんやさけ。
それ一人で帰したんは 小林さんやん。
はあ? やい われ!うちが悪いっちゅうんけ?
上等や 表出え この あばずれ!
女郎まがいの ドスベタが!
誰が女郎まがいのドスベタや。
≪ヨシヲ~! ヨシヲ~!
千代ちゃ~ん こっちや こっち!
≪ヨシヲ~!姉やん! 姉やん! 姉やん!
ヨシヲ! 待っとき。 すぐ行くさけ。
うっ!
だんないか 姉やん。
あほ。 それは うちの言うこっちゃ。
あんた 何で…。
よっしゃ 帰るで。
足 痛い。
ヨシヲ~!ヨシヲ~!ヨシヲ~!
ヨシヲ~!
ヨシヲ~!
千代~! ヨシヲ~!
うっ…。
何で千代まで おれぃんようになんねん
あの どあほ~!
(辰夫)何しとんねん 捜せ!
姉やん 堪忍な…。
だ… だんない だんない 大事ないで。
姉やんが助けたるさけ。
<お母ちゃんと約束したんや。→
あんたのことも 家も うちが守るて>
<あかん おなか減って動かれやぃん…>
<何や この ええ匂い…>
♪♪~
おいしい…。 ものすご うまいで!
おいしい。
わっ!
堪忍! おなか減ってて つい…。
(彦爺)一人で山へ入ったらいかんちゅうたやろ!
堪忍…。
しゃあないやっちゃなあ。
(彦爺)みんな 自分らのことを捜しとる。
道を教えてやるさけ。おおけに。
(豚の鳴き声)
これ 何? こね うまいもんうち食うたことあれぃん。
そら 豚の餌にする食パンの耳や。
豚の餌!?
(鳴き声)