2020/12/06(日) 05:15〜05:45 桂文珍の演芸図鑑 選「高橋尚子 桂宮治 春風亭一之輔」[字]

おはようございます。 「演芸図鑑」案内役の桂 文珍でございます。
ええ~ 最近は 何ですか
キャッシュレスなんてね→
っていう時代になりましてね→
子どもたちにも お父さんが「いいかい?→
これからはキャッシュレスだよ」
なんて言うとね→
子どもが
「パパは 昔からキャッシュ レスね」→
とか言われてね ええ~ ほんとにね
お父さん つらいですね。
はい はい はい はい。
分かりますよ。 はい。
ええ~ さて 今日の出演者ですが
落語2題ですね。
来年の2月には真打ち昇進をするという
桂 宮治さん。 元気ですよ~ はい。
そして 今 ノリノリの オホッ
春風亭一之輔さん。
この人 面白い人です。
はい どうぞ。
♪♪~
♪♪~(出囃子)
♪♪~(出囃子)
(拍手)
エッヘへ。
どこの誰だか分からないような人間に→
盛大な拍手を
まことにありがとうございます。
桂 宮治で 一席おつきあいを


願っておきますが→
これ ほんとに 私事なんでございますが→
うちの長男… 子どもが3人おりまして男の子が一番最後 一番下なんですけど→
5歳になりましてね 今日
幼稚園で誕生日会をやってもらって→
今日 帰ってきたら さっきなんですよ。
幼稚園で お姉ちゃんたちももらってた絵本をもらって帰ってまいりましてね→
ばばばあさんの質問に答えるっていう
絵本なんですよ。
で かっちゃんっていうんですけど
「かっちゃんは何が食べ物好きですか?」→
「イチゴ」って
先生が書いてくれたやつ 答えて→
「遊びは何が好きですか?」。
「テレビでゲームをすること」。
かわいいですよね。 で
「将来何になりたいですか?」っつったら→
「パパ」って書いてあったんですよ。
かわいくないですか?
で 私が落語家になって初めて習得した
セコヨイショを5歳で覚えたんですよ。
アハハ。 ほんとにね
一生かわいがってやろうと思って→
姉ちゃんたちよりね。
でも ほんとにね 人間なんてえのはね→
世辞を言わないよりは 言ってる方が
得をするんだそうでございます。
「おお 竹さんかい
さあさ こっち来て下さいよ」。
「旦那 あれから


お加減は いかがでございますか?」。
「あれから お加減って
お前とは ゆんべ 湯で会った」。
「ゆんべの湯から今まで
お加減は いかがでございますか?」。
「お前 そんなに心配してくれんのかい?
とにかくいいんだ 上がってきて下さい。→
私 お前 呼んだのは ほかでもないんだ。→
いや私ね 今日 お友達が 大勢見えることになっていたんだけれどもさ→
みんな
急な用事で来られなくなっちまった。→
その人たちのためにね ごちそうだよ
お料理を たんと用意してた。→
それが無駄になりそうなんだよ。 うちには
私と女中のお清しかいないだろ?→
腐らすのも捨てるのも嫌でさ
お前のおなかに余裕があったら→
食べてもらえないかと思って」。
「何でございますか? 旦那。→
私に おまんまを…。 こんなこと言うのは
恥ずかしいんでございますが→
私 この3年間
何も食べてないんでございます」。
「死んでるよ お前 え?
そんな世辞言うことない。 食べてく…。→
お酒がある。 灘の生一本 飲むかい?」。
「何でございますか。あの幻の銘酒 灘の生!→
私 この世の中に そんなお酒がある
というのは 知ってたんでございますが→
見たことも 飲んだことも…」。

「まあいい。→
お清や おお 竹さんが飲んでくれるそう
灘の生一本 はい 出してあげて」。
「はっ お清さん
ほんとに お清さんですか?→
3日前に会った時より
お若くなってるから…。→
これ以上 若くなったら
3年後には赤子に戻る」。
「そんなわけないだろ。