2020/12/06(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル パンデミック 激動の世界5▽コロナ禍 米中 新たな“冷戦”[字]
共産党の一党支配を変えることなく独自の経済発展を遂げていきます。
そして
2008年のリーマンショック。
中国は 巨額の財政出動によって→
疲弊した世界経済を回復させるエンジンの役割を果たし→
アメリカの地位を脅かす存在と
なったのです。
90年代 クリントン政権で
国防次官補を務めた→
ハーバード大学の
グレアム・アリソン教授です。
新しい局面に入った中国との関係に
ついて こう展望しました。
今日は よろしくお願いいたします。
一方 中国は 現在のアメリカとの関係をどう見ているのか。
中国共産党系のメディア「環球時報」の
胡錫進編集長です。
7年前 私は胡編集長と
対談したことがあります。
率直な語り口が印象に残り→
もう一度 話を聞きたいと思いました。
世界観も歴史観も違う アメリカと中国。
今更ながら そのことに気付かされました。
中国が急速に力をつけた今→
アメリカ一強という固定観念から脱却する必要がありそうです。
世界の中で大きく変わる
アメリカと中国のパワーバランス。
その攻防の最前線 台湾です。
台湾は 新型コロナを→
徹底した感染対策や情報公開によって
いち早く抑え込むことに成功。
市民は 日常を取り戻しつつあります。
その一方で軍事的な緊張が高まっています。
この日
アマチュア無線家が傍受したのは→
台湾軍から中国軍機への警告でした。
今年に入って 中国軍は台湾が主張する防空識別圏に頻繁に進入。
それに対し 台湾軍機による緊急発進も
急増しています。
1つの中国という原則の下に→
台湾を核心的利益と位置づけ統一を掲げてきた中国。
習近平国家主席は→
その原則を前面に打ち出すようになっています。
一方のアメリカは
中国との国交正常化以降→
台湾とは 正式な外交関係を
結んできませんでしたが→
近年 急速に接近しています。
アメリカが台湾に売却したF16戦闘機の新型機。
トランプ政権は 蔡英文政権に→
過去に例のない規模で武器売却を行ってきました。
アメリカ議会を通じて
台湾との関係強化を後押ししてきた→
ロビー団体の事務局長です。
ハジメマシテ。
アメリカと台湾の高官同士の行き来を
促進する法律も→
この団体の働きかけによって
成立しました。
アメリカは8月 新型コロナ対策で
協力するとして 厚生長官を派遣。
これまで派遣した中で
最高位の高官でした。
その翌月には 国務省の高官を派遣。
本格的な経済協力を進めようとしています。
対する中国。
9月 台湾海峡を含む海域を管轄する部隊がビデオを公開。
さまざまな局面で
軍事力を誇示するようになっています。
米中の対立の最前線に立つ台湾は
この状況を どう受け止めているのか?
蔡英文政権で 最近まで→
日本の官房副長官にあたる職を務めた 姚人多氏です。
姚氏は トランプ政権の台湾への急接近を
冷静に見ていました。
一方 中国についても 強気一辺倒では
ないのではと分析しています。
インタビューの中で 姚氏は→
これまで台湾が進めてきた民主化と経済発展の歩みに自信をのぞかせました。
そこに 米中のはざまで したたかに
生き抜く戦略がある気がしました。
今 世界にとって最大の課題である
パンデミックへの対応。
現在に続く混乱に拍車をかけたのも
米中の激しい対立でした。
トランプ大統領は→
ウイルスの発生源でありながら情報を隠蔽し被害を世界に広げたとして→
中国を激しく非難。
習主席は これに猛反発しました。
米中の対立は 世界の感染対策の
中心的な役割を果たす→
WHO 世界保健機関にも
持ち込まれました。
トランプ大統領は 7月→
WHOが中国寄りだと非難し脱退を通知。
一方の中国。
台湾が WHOの総会に→
オブザーバーとして
参加することを→
このパンデミックの