(柝の音とチンドン太鼓の音)
(黒衣)東西東西!
(千代)いずれのお方様方もご機嫌よろしゅう。
1週間ぶりに
皆様のご尊顔を拝しまする。
竹井千代でございます。
よっ 「おちょやん」!2週目。
「おちょやん」第1週目
ちょこっと振り返ってみましょか。
大正5年 大阪は南河内の小さい村で→
千代ちゃんは父 テルヲと 弟 ヨシヲと3人で→
貧しい暮らしをしておりました。
(ヨシヲ)姉やん おなか減った。
そんな千代ちゃんの前に 父は 栗子という
新しいお母さんを連れてきました。
(テルヲ)どえらい土産やで!
初めまして 栗子です。
けど 栗子に
おはぎを食べられてしもた千代ちゃんは→
彼女を絶対に
お母さんと認めませんでした。
あんたなんか お母ちゃんとちゃうわ!
そんなこんなで 千代ちゃんは→
大阪の道頓堀へ
奉公に出されることになったのです。
それ うっとこだす。
えらい はしょったな。
お母ちゃん言うてた。
うちは かぐや姫やて。
うちは捨てられたんやない。
うちは捨てられたんやない。
もちろんや。
お父ちゃんが そねなこと…。
うちが あんたらを捨てたんや。
千代! 待ってくれ!お父ちゃんが悪かった。
姉やん!
堪忍や!→
頼むさけ行かんといてくれ 千代!
姉やん!
いや そんなん ちゃうかった。
というわけで 「おちょやん」第2週目→
私ども一同 この後も なお
一層の精進をしてまいります。
よろしゅうお願い申し上げ奉りまする~!
(テルヲ)おはぎ買うたるさけ 待ってくれ!
これ毎週やんの?
いやいや… やらん やらん。
♪♪「オレンジのクレヨンで
描いた太陽だけじゃ」
♪♪「まだ何か足りない気がした」
♪♪「涙色したブルー こぼれて ひろがって」
♪♪「ほら いつも通りの空」
♪♪「これは夢じゃない(夢みたい)」
♪♪「傷つけば痛い(嘘じゃない)」
♪♪「どんな今日も愛したいのにな」
♪♪「笑顔をあきらめたくないよ」
♪♪「転んでも ただでは起きない」
♪♪「そう 強くなれる」
♪♪「かさぶたが消えたなら」
♪♪「聞いてくれるといいな」
♪♪「泣き笑いのエピソードを」
♪♪~
ここが 今日からおまんの生きていく場所や。
ええか 初めのうちは…。
おとぎの国やんけ!
大正5年 千代ちゃんは 奉公先である
大阪・道頓堀にやって来ました。
夢とちゃうんけ?
浮かれてる時やあれへん。
ここが 今日から
おまんの生きていく場所や。
初めのうちは…。
道頓堀 ええとこや~!
聞かんか~い!
こっちや。
ここ 大阪・道頓堀は
東京・浅草と肩を並べる芝居の街で→
多くの芝居小屋がひしめき→
日本のブロードウェイと呼んでええほどの娯楽の中心地でした。
♪♪~
ここが おまんの奉公先芝居茶屋の岡安や。
芝居茶屋っちゅうのはな…。
(節子)ごめんやっしゃ ごめんやっしゃ!
(富士子)ごめんやっしゃ!
やい われ!(富士子)何だす?
痛いやないけ!
そないなとこで ぼ~っと突っ立ってるあんさんが悪い。
何やと!
(玉)ごめんやっしゃ ごめんやっしゃ!→
あれまあ! ごめんやっしゃ!
お玉 はよ。
(玉)へえ。
やい われ 待たんかい!
何しくさんねん
この どあほう! すかたん!
≪(シズ)あほ! すかたんは あんただす。
ご寮人さん。
道頓堀には この岡安のような→
芝居に関する よろず事を引き受ける芝居茶屋が数多うございました。
ごめんやっしゃ ごめんやっしゃ!