その翌日同じような110番通報が。
≫現場は群馬県太田市にある
病院の敷地内。
警察が駆けつけると
入り口の近くで
男性が顔から血を流し
倒れているのが見つかった。
指定暴力団稲川会系組員の
石澤徳久さん、46歳で
その後、死亡が確認された。
全身に複数の打撲の痕があったという。
2つの暴力団の組員が2日続けて
同じ状態で発見された。
一体、何が起きているのか。
裏社会への取材を重ねてきた
ノンフィクション作家
廣末登氏は
過去にも住吉会系暴力団と
稲川会系暴力団の間に
トラブルが起きていたと
指摘する。
≫そして今、2つの組の間で
縄張りを巡る問題が
生じているようだ。
久保田≫今回の事件で死亡した2人は
なぜ病院の前に
放置されていたのでしょうか。
今回の事件の背景について
VTRでも答えていただいた
廣末さんに伺うと
その発端は
住吉会系暴力団と
稲川会系暴力団の間で
偶発的に起きたけんかだった
ということなんです。
当初は和解の話が
出たそうなんですが
これを住吉会系側が
拒否したそうで
そのため、5日に稲川会系側が
見せしめの意味を込めて手を出し
そして、翌6日に住吉会系側が
報復として手を出したと
こういう一連の経緯が
あったということなんです。
では、どうして
病院前に放置されていたのか。
廣末さんによると
病院前に放置することで
殺意はなかったという
アピールになる
仮に犯人が逮捕されたとしても
罪が重くならないようにそして、あわよくば殺人ではなく
傷害致死になることが狙いと
分析しています。
こうなると、更なる報復が
あるんじゃないかと思うんですが
その点について廣末さん
こんなふうに見ています。
住吉会系暴力団としては
六代目山口組とつながりのある
稲川会系暴力団と
事を荒立てたくない
稲川会系暴力団側も
これ以上、事を大きくすると
警察にマークされて
損のほうが大きいということで
これ以上激化することはないと
みています。
その一方で、廣末さんは
現在、こうした暴力団同士の
小規模な争いが
起きやすい状況にあると
指摘しているんです。
というのも、夜の街で得ていたみかじめ料などが
コロナ禍の閉店や時短営業などで
取れなくなっている
一方で、組に
上納金を納める必要があるため
組員にストレスが
たまっているということでした。
大下≫塚越さん
偶発的なけんかが
ここまでに
なってしまったようですね。
塚越≫裏社会とコロナというのを
考えないといけないなって
改めてこれを聞いて
思ったんですね。
事情はちょっとわからないけれど
コロナで
色んな意味で厳しくなっていて
そこで縄張り争いが
起きてしまったとも
考えられるわけですよね。
そうなってみると
もちろん暴力団なくなってほしいんだけど
全部なくなるって
なかなか現実問題として
難しい中で、資金源が