2020/12/08(火) 22:30〜23:15 プロフェッショナル「限りない探究心が、謎を解く〜文化財復元・馬場良治〜」[解][字]
ハハハハッ!
2週間後。
地元の試験場で→
同じ時代の掛け軸の金箔を
蛍光X線で分析する。
ところが…。
馬場の予測と違い 銅の含有率は低かった。
難問の答えは 出なかった。
半年後の7月。
馬場が笑顔を浮かべていた。
金沢の金箔業者に連絡し→
あるヒントを得たという。
金箔を極めて薄く打つと→
赤みを帯びることがあるのだという。
8月。
金沢の業者を訪ね
当時の金箔を見てもらった。
職人でも目にしたことのない金箔。
馬場は自ら考えた薄く延ばす方法を説明した。
馬場の求める薄さを実現することは→
一流の職人でも至難の業。
だが…。
馬場の熱意に金箔作りを引き受けると言ってくれた。
極薄の金箔作りに 職人たちが挑み始めた。
このレベルの薄さを求め 打ち続けると→
金が熱を持って貼り付き
使えなくなるおそれがある。
そのため 2分ほど打つと
10分ほど休ませるという→
慎重な手法が取られた。
打ち続けた時間は 計7時間に及んだ。
2週間後。
極薄の金箔が馬場のもとに届いた。
10月。
馬場は いよいよ最終工程に入った。
作者の思いを想像しながら→
100枚以上の金箔を1枚ずつ貼っていく。
最後に取りかかったのは 絵全体の色づけ。
できるかぎり 当時と同じ顔料を使い→
色の濃淡など
幾度となく確認しながら塗っていく。
作業は連日 深夜に及んだ。
闘う相手は 最後は 自分。
あいたたた…。
挑み始めてから 3年。
400年前の魂が よみがえった。
♪♪~(主題歌)
♪♪~
紅葉や木々。
狩野光信の繊細な筆遣い。
更に 誰もなしえなかった→
金箔の赤み そして 箔足。
♪♪~
今後 馬場は
より大きな障壁画に挑むという。
71歳 馬場良治。
青春は 続く。
♪♪~
並のものではないというものを目指してるものを→
つくり出すということかな。
そのためには人並み以上の探究心というのが当然必要。
強い精神力も必要。
それだと思います。
(取材者)
ありがとうございました。 失礼します。
♪♪~
2020/12/08(火) 22:30〜23:15
NHK総合1・東京
プロフェッショナル「限りない探究心が、謎を解く〜文化財復元・馬場良治〜」[解][字]
平等院鳳凰堂など数々の国宝を手がけてきた文化財復元の第一人者に1年密着。卓越した技と知識、さらに最先端の科学技術も駆使し、いにしえの姿を鮮やかによみがえらせる。
詳細情報
番組内容
数々の国宝などの文化財を復元してきた第一人者・馬場良治(71)。平等院鳳凰堂や三千院などを手がけ、国の「選定保存技術保持者」にも認定されている。卓越した技と知識、さらに最先端の科学技術も駆使し、当時の材料や技法まで忠実に再現。いにしえの姿、日本人の心を鮮やかによみがえらせる。馬場が今挑むのは、約400年前に描かれた「狩野派」のふすま絵の復元。かけがえのない伝統文化を、人知れず支える現場に1年密着。
出演者
【出演】文化財復元…馬場良治,【語り】橋本さとし,貫地谷しほり
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化