できるんだという
安心感を持っていただけるような
そういった地域づくりというのを心がけています。
大吉≫本当にすばらしい取り組み
だなと思って
見させていただいたんですけど
ただ中には当事者の方で
この場に来ることが
難しいという方も
いらっしゃるような
気がするんです。
保里≫そうですよね。
そういう方も多いですし
さらに身近にいることが多い
ご家族もまた苦しみを抱えている
ことが多いんですよね。
そのご家族の中で
お子さんが長年
ひきこもり状態にいるという男性から話を聞かせてくれました。
保里≫前回放送した際にも
ご家族の方から苦しみの声が寄せられました。
一部、ご紹介します。
東京都50代の方からです。
そして鳥取県30代の方です。
保里≫こうしたご家族からの声もある中で
先ほどの岐阜県美濃加茂市では
家族の支援も積極的に行っているんですね。
その取り組みを通じて苦しい状況
から救われたという
ご家族を取材しました。
(VTR)
得意のお菓子作りで福祉課の職員
鈴木さんを驚かせたのは
渡邉幸江さん。
かつて、ひきこもっていた娘がいます。
幸江さんは5年前に
鈴木さんと出会い
抱え続けてきた苦しさから
救われたといいます。
中学のころから
ひきこもりがちだった娘は
みずからを
たびたび傷つけてしまうほど
追い込まれていました。
10年近くひきこもりが続く中で
幸江さん自身の苦しみも
日に日に増していきました。
そんな幸江さんの気持ちを
受け止めてくれたのが
鈴木さんでした。
誰にも言えなかった悩みをじっくり聞いてくれたのです。
≫こんにちは。
幸江さんの娘洋子(しょうこ)さんです。
今は自分のペースで少しずつ
外出するようになっています。
鈴木さんとの出会いによって
親子にどんな変化が生まれたのか
そのきっかけを聞いてみました。
鈴木さんが注目したのは洋子さんが描いたイラスト。
子どものころからの趣味で
専門学校で学んでいたこともあります。
鈴木さんは
市が発行するパンフレットの挿絵を描いてみないかと提案。
しかし、その申し出は
洋子さんにとって驚きでした。
洋子さんは時間をかけ
丁寧にイラストを描き上げて
鈴木さんに見せました。すると…。
それから鈴木さんは継続的に
洋子さんにイラスト作成を
頼んでいます。
じっくり取り組んでもらえるよう
締め切りを迫ることはありません。
洋子さんの気持ちの変化を
いちばんに喜んだのが
母・幸江さんでした。
幸江さん洋子さん親子への支援が始まって5年。
親子の会話は少しずつ
増えてきているといいます。
キンタロー。≫すばらしい
ですよね。
本当に鈴木さんが、いち早く
洋子さんの才能に
目を光らせて褒めて
洋子さんの自信につながって
それで明るくなって
すごいいい流れが起きたなと思いました。
保里≫鈴木さんはイラストを
本当に喜んでいらっしゃる
それも伝わってきましたしね。
洋子さんは
このように話してくれました。
イラストとともにご紹介します。
キンタロー。≫すごい。
お母さんうれしいですね。
大吉≫お母さんも
おっしゃってましたけど
自分の育て方が悪かったじゃない
かという、負い目を感じていらして
当事者の方々も