2020/12/16(水) 00:30〜01:20 NHKスペシャル「新型コロナ“第3波” 危機は乗り切れるのか」[字][再]
疲労やストレスがたまっています。
感染対策を徹底しても→
ウイルスを家に持ち帰ってしまう不安は 拭いきれないといいます。
ICUで看護師のリーダーを
務める小野美佳さんです。
5歳の息子と
家族3人で暮らす小野さん。
自宅に帰ると まず玄関前で消毒。
(小野)寒いんですよ 冬場。
さらに 家の中でも再び消毒。
子どもにうつすことだけは避けたいと考えています。
病院では コロナ専用病棟で働く
スタッフの負担を減らそうと→
応援の看護師を
派遣することにしました。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
応援の期間は1か月程度に限定。
精神面でのサポートも随時行い→
過度なストレスがかからないよう
気を配っています。
今後 重症患者は
どのように推移していくのか。
国内の感染状況を分析してきた→
京都大学大学院の西浦 博教授です。
西浦さんは
自治体のさまざまな対策が→
重症患者数の推移に
どのように影響するのか→
数理モデルで分析しました。
感染者数が最も多い東京都。
棒グラフは
実際の重症患者の数です。
何も対策しなかったと
仮定すると→
12月後半には
現在の2倍近くに増加します。
ここに 先月28日から始まった→
酒を提供する飲食店などの営業時間短縮の効果を加えます。
仮に 第2波の際の時間短縮と→
同様の効果があると想定すると→
増加は鈍りますが 止まりません。
これに加えて不要不急の外出自粛など→
より強い対策を
直ちに実施すれば→
12月の第4週には→
重症患者は減少へ転じるという計算結果となったのです。
(武田)スタジオには
政府の分科会で会長を務める→
尾身 茂さん。
そして 東京感染症対策センター→
専門家ボードの座長の
賀来満夫さんに→
お越しいただきました。
よろしくお願いします。
まず 尾身さん 勝負の3週間の→
最終盤にさしかかってるわけですけれども→
感染確認の発表が→
全国で初めて一日3,000人を超えましたし→
東京は これまでで
最も多くなりましたね。
今の感染状況を踏まえて 現状
どう捉えてらっしゃいますか?
(尾身)強力な対策を
比較的早く打った地域→
例えば 北海道なんかでは
感染増加のスピードが→
やや鈍化していることも
ありますけども→
その他の地域では
実は今 感染のいわば→
高止まり状態となっていると
思うんですね。
この高止まりっていうのは
一見よさそうですけども→
実は 高止まりの状態が続くと→
今 西浦さんのあれにもありましたように→
重症者が増えて
医療へのひっ迫が→
さらに狭まってしまう
ということで→
今の状態で 私は
人々の動きを少し抑制して→
あるいは接触ですよね。
抑制することが 極めて今 重要だと思っております。
その高止まりの
一つの要因として→
尾身さんは政府の分科会で→
人々の県をまたいだ移動について指摘されていました。
県を越えた移動歴のある人が
ほかの人に感染させた割合→
これ 25.2%だったのに対して→
県を越えた移動歴がないか不明な人の割合は 21.8%。
県を越えた
移動歴のある人のほうが→
人にうつす頻度が高かった
ということですけれども→
尾身さん これに関連して→
もう一つ 知っておきたいデータがあるそうですね。
そうですね。 最近分かってきた