♪♪~
♪♪~
♪♪~(歌声)
♪♪~
(サジャド)スキーは アフガニスタンでは全く新しいスポーツです。
スキーなんて聞いたこともない人が
ほとんどですから。
当然 リフトはありません。
山の頂上まで歩いて登らなくちゃいけなくて。
4時間かけて登ったところを
たった4分で滑り降りてくるんです。
♪♪~
(アリシャー)どこの山であろうと感じるものは変わりません。
誰と一緒だとか 人種とか
関係ないんです。
僕らは ただ スキーに全てを懸け
トレーニングを楽しんでいるんです。
♪♪~
(サジャドの母)あの子が雪の上を滑ってるのを見て→
みんな 頭がおかしくなったのかって
思ったんです。
すごい速さで滑ってて
何やってるんだろうって。→
あの2人が バーミヤンに
新しい風を吹き込んだんです。
サジャドと僕が スキーを始めて
3年になります。
冒険ツアーでやって来た西洋人たちが→
スキーを持ち込んだのが きっかけでした。
彼らが言ったんです。
「バーミヤンの人たちも→
ウインタースポーツをやってみたら
どうだろう」って。
その中の一人が ジャーナリストの
クリストフ・チュルヒャーさんでした。
クリストフさんは サジャドと僕を
ヨーロッパへ送り込んで→
本格的にスキー競技を学ばせようと
思いついたんです。
(クリストフ)最初は ただの面白いアイデアに
すぎなかったんです。→
それ以上のものじゃありません。
普通の大人なら高級車を買うのかもしれませんが→
私は アフガニスタンの
スキーヤーに投資してるんです。
僕たちは アフガニスタンには
冬のオリンピックに出場した選手が→
一人もいないっていうことを知りました。
そこで クリストフさんや彼の友人が資金を出してくれて→
スイスのサンモリッツで4年間
オリンピックに向けて→
トレーニングを
受けることになったんです。
♪♪~
「チャンスが扉をたたくのは一度だけ」ってことわざが→
アフガニスタンにはあります。
クリストフさんがバーミヤンにやって来た時→
僕は そのチャンスをつかんだんです。
♪♪~
僕たちは バーミヤンにいる時と
同じように準備していきました。
ほかのスキーヤーたちは
ヘルメット一つの軽装だったんですが→
僕たちは 予備のヘルメットと
飲み物を詰めた→
リュックを背負っていって…。
だって 想像もしなかったんですよ!
山の上に お店やレストランがあるなんて。
♪♪~(歌声)
正直言って驚きました。
2人のレベルが予想より はるかに低かったんです。
しかも彼らは とんでもなく
高い目標を掲げています。
回転か大回転で オリンピック出場を
目指すなんて 大胆な挑戦です。
子どもの頃からトレーニングを積んできた
強い選手が ひしめいていますからね。→
成功するかどうかは 分かりません。
最初のうちは 本当に 別世界に紛れ込んでしまったような感じでした。
でも 何日かトレーニングをしてたら
慣れてきて→
リフトも使えるようになったし
町を歩いたり→
レストランにも行けるようになりました。
♪♪~
アフガニスタンに
明るいニュースは一つもありません。
僕たちが
希望の持てる前向きな話題を作れたら→
国の人々に
大きな影響を与えられるでしょう。
♪♪~
♪♪~
(サジャドの母)サジャドが
スキーで頑張っていて うれしいです。→
戻らないで スイスにとどまって→
便利な生活をした方がいいだろうにって思うこともあります。→
でも 私は
あの子なしじゃ生きられない。→
ここで 家族と一緒にいてほしいんです。