♪♪~(テーマ曲)
♪♪~
(マサ)<昭和21年2月。 かねの一周忌に→
死んだと思われていた達彦が
戦地から 突然 帰ってきました。→
しかし その心は 戦争の暗い影に
閉ざされていたのです>
(達彦)俺は 幸せになる資格なんか
ないんだよ。→
俺は 向こうで…
戦場で死ぬべきだった。
(百合子)
あなたには 未来がある。→
でも 弟には ないんです。
<桜子は 達彦の心の重荷を→
分け合っていこうと
決意したのです>
(桜子)おはようございます。
(野木山)あっ 若女将。
おはようございます。
達彦さんの様子は どう?
だいぶん落ち着いてこられました。
ただ まだ店の仕事の方は ちょっと…。
(平助)まあ そろそろ
まともになってもらいたいですわ。
帰ってきたはいいが→
店に出られんじゃ置物も いいとこだがん。
(野木山)こら!
若女将の前で失礼だぞ お前。
戦争 行ってきたのは
こっちも同じだがん。
どっこも悪くないのに
一体 何 考えとられるだか!
(野木山)この!
♪♪~
おはよう。
ああ。 有森。どこか行くの?
亡くなった戦友の家を
一軒一軒 回って→
挨拶してこようと思うんだ。
そう…。
つきあいの濃い薄いは あったけど
みんな 共に戦った仲間達だ。
これをせんと
俺の中で 整理がつかんのだよ。
♪♪~
うん。
<達彦が 自力で歩きだすのを
待とうと 桜子は思いました>
<そして そんな桜子の進路にも→
ある変化が起きようとしていました>
ド ファ ラ。
(ピアノの音)そうそう。
シ レ ソ。
(ピアノの音)(飯島)先生。
ちょっといいですか?
はい。 じゃ 今日は ここまで。
気を付けて 帰ってね。
(緑)先生 さようなら。
(あかね)さようなら。
さようなら。
(2人)さようなら。
さようなら。
実はですな→
来月から当校に復職なさる先生方が→
3名 おらっしゃるんです。
戦地から復員してこられたんですな。
そうですか。 それは よかった。
ええ まあ… よかったといえばよかったんですが…。
それで 先生方と
話し合ったんですがね…。
やはり 代用教員よりは→
正規の先生方を優遇しようという方針になりまして…。
有森先生。 申し訳ない。
申し訳ないが辞表を提出して頂きたい。
あ… あの…。
先生の 生徒児童に対する愛情はよう分かっておるつもりです!
ですが… こちらとしては
どうしようもないんです。
(ドアの開閉音)
こんにちは。(ヒロ)こんにちは。
(秋山)あ~ 来た 来た!
さあ 始めようか!
じゃあ 私の好きな曲からで
いいですか?
いいですよ。 何でも!
「オン・ザ・サニーサイド」を。OK!
♪♪~(「日の当たる街角で」)
いいよ 桜ちゃん!あんた 本当にいいよ!
ありがとうございます。
もったいねえなあ!こんな いい腕してるのに。→
何で 東京で勝負かけようと
思わねえんだよ!→
そりゃ まだ
みんな 腹すかしてるし→
生活も 楽じゃないけど→
何か やってやろうっていう空気が東京には 満ちあふれてる。→
もう一度 昔の夢に
懸けてみようと思わねえのか?
もう! こんな田舎で