ある提案を持ちかけていました。
そんなに大きな変わりはない?
はい。
同じ問いかけを何度もしてきましたが
答えは一緒でした。
その後も対話を重ねます。
一時的に入院した際には→
家族がいないところで
話す場も持ちました。
それから1か月後。
井関さんは選択を変えることのないまま→
長男 健太さんの
結婚式の日を迎えました。
呼吸機能が低下していたため
荻野さんは 付き添うことにしました。
もし 容体が急変して救急搬送されれば→
人工呼吸器をつけないという井関さんの意思を→
守れなくなると懸念していました。
(拍手)
(司会)おめでとうございます。
(司会)それでは 皆様に笑顔でご挨拶です。
温かく楽しい家庭を
つくっていってください。→
それでは新郎の父 徹より
せん越ではございますが→
乾杯の挨拶を述べさせていただきます。
乾杯。
(一同)乾杯!
(司会)おめでとうございます。→
軽やかに ご発声してくださいましたのは
新郎のお父様でいらっしゃいました。
少し休憩しましょう。
披露宴の合間にも控え室で たんの吸引など→
井関さんのケアが続けられました。
父さんは ずっと面白く 明るく僕らの家族の中心でした。
僕の目標の父親像は
後から先にも あなただけです。→
これから目標に近づいていく姿を
母さんと 一緒に一分一秒でも→
長く見届けてください。
♪♪~
結婚式の10日後。
井関さんの容体が急変。
緊急入院しました。
呼吸がしにくい状態になっていました。
人工呼吸器をつけるかどうか→
決断が迫られる状況です。
荻野さんは改めて
井関さんの意思を確認しました。
荻野さんは最後に→
妻 由味子さんから聞いた言葉を伝えました。
すると。
井関さんは そう伝えました。
なぜ気持ちが変わったのかと
問いかけた荻野さんに→
井関さんは 目の動きで伝えました。
京都で起きた事件が社会に突きつけた重い問い。
医師たちは
葛藤しながら 向き合い続けています。
終末期の患者に寄り添う
新城拓也さんです。
あ こんにちは。
ありがとうございます。
この日 がんで亡くなった
長谷川太一さんの家族を訪ねました。
久しぶり。
最期の時間が 患者とその家族にとって→
納得ゆくものだったのかを
必ず見届けることにしています。
井関さん すみません。
遅くなりました。
荻野美恵子さんは
井関 徹さんとの対話を続けています。
患者が 命を終えたいと言ったとき
何ができるのか。
そこにあったのは→
人生を どう生き切るのかを共に探し続ける対話でした。
2020/12/26(土) 21:00〜21:50
NHK総合1・東京
NHKスペシャル「患者が“命を終えたい”と言ったとき」[字]
社会に衝撃を与えたALS患者の嘱託殺人事件。「命を終えたい」と訴える患者に医師たちは今どう向き合っているのか。医療の現場を長期取材し、命をめぐる葛藤を記録した。
詳細情報
番組内容
今年、ALSを患う女性がSNSで知り合った医師に自らの殺害を依頼し、薬物の投与を受けて亡くなるという事件が明るみになった。「苦しむ姿を見せたくない」「延命して家族に負担をかけたくない」―そうした患者の訴えに、医師たちは今どう向き合っているのか。がんの終末期やALSなど神経難病の現場では、どこまで患者の希望に寄り添うべきか、どんな言葉をかければいいのか、医師たちが模索している。命をめぐる葛藤の記録。
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