何て言うんだろうな…。
同じ悩みを抱えていたキャプテン。
大会の意味を見いだしていた。
いるんじゃないかなって思って。
うん。うん。
自分を支えてくれる仲間の存在。
中島は 2か月前の休校中の出来事を思い返していた。
じゃあ
選手ミーティングを始めたいと思います。
5月に行われていた→
部員だけのオンラインミーティング。
先の見えない部活動をめぐって→
本音をぶつけ合っていた。
そのミーティングに→
一人だけ参加を拒んでいたのが→
中島だった。
インターハイの中止が決まってから1か月以上 心を閉ざしていた中島。
一人 部屋に引きこもり
家族と話すことも避けていた。
♪♪~
そんな時 手を差し伸べたのが水泳部の仲間だった。
電話やLINEで
励ましの言葉が次々と寄せられた。
自分は一人じゃない。
苦しい時 寄り添ってくれたのはいつも 仲間たちだった。
♪♪~
中島の様子が変わっていた。
ああ そういうこと。
後輩にアドバイスを求めていた。
♪♪~
気持ちいい。
めちゃめちゃ?
そんな めちゃくちゃに泳ぐなって。
めちゃくちゃに泳ぐな。
周りが けがを心配するほど練習量をこなしていた。
♪♪~
しかし 部員の足並みが乱れ始める。
それは 大学へのスポーツ推薦が
きっかけだった。
インターハイで結果を残していないと
推薦はもらえない。
中島と もう一人の部員が→
練習を減らし勉強に力を入れるよう指導された。
あ~ もう 何だよ。
3年生の…
勉強 やだ。
中島と同じくこれまでインターハイ出場経験がない。
大会への意欲を一気に失った横山を
中島が諭す。
これで 一応 解散しよう。
再び 新型コロナウイルスの影が忍び寄っていた。
調べたんですけども…。
それは学校で?
いろんな学校から
賛同頂いていたんですけど…。
今 来れそうなのは
目黒日大とか都内の学校。
大会の開催そのものが 危ぶまれていた。
…と思いますね。
大会3日前。
3年生が最後のミーティングを行っていた。
悔いを残さず大会に挑もうと
互いに本音をぶつけ合う。
中島が横山に対して
ずっと気になっていたことを口にした。
何か 俺は その時 結構
モチベーションっていうか…。
もう そんな…。
…ぐらいで 結構 思ってたっていうか。
やっぱり 横山 空気 壊したのか。
横山が これまで仲間に言えなかった思いの丈を語った。
流れがあって。 だから 僕も…。
めちゃくちゃ つらかった。
実は横山 この中で ただ一人→
高校までで水泳を引退しようと決めていた。
泣け 泣け。
(泣き声)
いや…。
大学に通う姉がいる横山。
私立に通わせてくれた親に
これ以上 迷惑はかけられないと思った。
…っていう。
♪♪~
迎えた大会当日。
おはようございます。おはようございます。
参加した高校は 3校だけとなっていた。
(スタートの合図の音)
会場に入場できるのは選手と関係者のみ。
家族の応援さえも許されなかった。
泳ぐ直前までマスクを着用。
声を出しての応援は禁止されていた。
中島に背中を押された横山。
ある決意を秘めてレースに臨もうとしていた。
「Take your marks」。
(スタートの合図の音)
♪♪~
練習でも ずっと勝てなかったライバルに最後に雪辱を果たした。
浜田君…。
そして中島 100%の力を出しきることを目標にしていた。
はい じゃあ いこう。