2021/01/03(日) 20:00〜20:45 麒麟(きりん)がくる(39)「本願寺を叩け」[解][字][デ]
初めからなかったのであろう。
ああ~っ!
言うてみよ! 言え!
言え~!
殿 おやめ下さい! 殿!
原田殿に
油断があったわけではありませぬ。
敵が思った以上に手ごわい。
鉄砲の数も多い。 侮ってはなりませぬ。
数ではない。
ううっ!気合いが足りぬのじゃ!
そのようなことは 決して…!
信者ゆえ 玉を込めずに鉄砲を撃つ…そういう輩がおったと聞く。
佐久間 これで本気と言えるか!?
(原田家家臣)ああ~!
(佐久間)それは…。
何をぐずぐずしておる?
今すぐ打って出よ! 行け!
行け 行け…佐久間 松永 行け! 行かぬか!
行け… 行け… 行け~!
皆 疲れておりまする!
そうか。
ならば わしが行こう。
いくら数があったとて 相手は坊主。
坊主の鉄砲など当たらぬ!敵の中には→
紀州雑賀の鉄砲衆があまたおり
狙いを外さず 撃ちかけてまいりまする。
必ず勝てる。 わしは負けたことはない。
ついてまいれ。殿 おやめ下さい! 殿!
(羽柴秀吉)殿!
(佐久間)殿 甲冑をお着け下さい!殿!
(秀吉)殿! 危のうございます!
(秀吉)危のうございます。
放て~!
(銃声)
(銃声)
(秀吉)殿…!
殿 危のうございます!
(秀吉)殿!→
お待ち下さい 危のうございます。
(銃声)うわ~!
(銃声と着弾音)
構わず 撃て~!はっ!
(銃声)
貸せ!
(銃声)
次だ!
はっ。
(銃声)うっ!
殿!
鎧も着けずに無理でございます。殿のお命 殿お一人のものでありませぬ。
お考え下さい!
見ろ…→
玉が当たった…! 皆 なぜ ついてこぬ!?
(銃声)
ここは危のうございます。
砦に戻り 傷の手当てを! さあ!
これしきの傷…。 撃たれるぞ。
殿が撃たれるのなら私もご一緒いたしまする! 伝吾!
(銃声)
(伝吾)御免!(利三)早う!
退け!
離せ! 離せ!
離せ~!
離せ~! やめろ! 離せ~!
(伝吾)上様が 撃たれた!
(秀吉)殿~! おお 湯を持て!→
薬じゃ 医者を~!
医者じゃ!薬を持て!
わしは死なぬ。 余計なことはするな!
(秀吉)殿~ おやめ下され~!
殿 打つ手を考え直します。
しばし しばし ご猶予を!
殿を奥へ!
離せ! 離せ~!
十兵衛 無事だったか。
かたじけない。
全く 近頃の信長殿にも困ったものだ。
何かにつけて 無理を申される。
無理を通される。 あれでは
佐久間殿はじめ 譜代のご家来衆は→
苦労が絶え…。
おい 十兵衛。 十兵衛 いかがいたした?何でもござらぬ…。
(松永)十兵衛! 十兵衛!→
十兵衛 しっかりしろ 十兵衛!医者じゃ! こちらにも医者を!
はっ!
十兵衛! 十兵衛~!
≪(伝吾)殿のお戻りじゃ!→
殿のお戻りじゃ! 殿のお戻りじゃ!
(下男)殿 いかがされました!
奥方様! 奥方様~!
殿! 殿!
殿 ご無事ですか! 殿!
(たま)父上… 父上!
父上… 父上! 父上!→
父上!
(熙子)十兵衛様!
受けた傷は浅い。 されど毒が入ったのか…
たちまちのうちに弱ってしまわれ→
大坂の医者は