風が強かったら イカでも落ちますから→
落ちないように このバラ線を
わざと作ってある。 干す用に。
<知念照子さん 81歳。→
50年以上前 とがった針の先にイカを固定することを 思いつきました>
<今では イカを干す時の 島の常識です>
♪♪~
<強い日ざしと 潮風が
イカのうまみを 凝縮させます>
♪♪~
<戦後 間もない 奥武島では→
魚や イカを売り歩くのは
女性たちの仕事でした>
<照子おばぁは
売れ残ると 捨てるだけだったイカを→
日もちのよい 天日干しにして
売り始めました>
♪♪~
<イカの天日干しは 梅雨明けから10月まで続く 島の名物です>
奥武島では どんな存在といえば
いいんですか?
(女性)何ていえば いいか…
かなわない?
ねえ? 皆さん。
<この場所が 今も昔も変わらない照子おばぁの仕事場>
イカと遊んでんの?
<25年前 照子おばぁが始めた お店です>
<今では 娘や孫が 切り盛りをしています>
<イカや魚など島の恵みが 盛りだくさんの天ぷら。→
照子おばぁが
島で最初に 売り始めました。→
どれでも一つ 70円>
♪♪~
<カツオだしの味が付いた
厚めの衣に包まれ ふわっとした おやつ>
<もずく たまねぎ にんじんのかき揚げ。→
照子おばぁが作った 奥武島の味です>
♪♪~
<スクを狙う 嶺井藤夫さんの船。→
この日も 大きな群れを探し回ります>
<船を 急旋回させながら 網を海の中へ>
<捕らえました! スクの巨大な群れです>
<隙間ができないように慎重に網を狭める 藤夫さんたち。→
しかし
僅かな隙をついて 逃げ出すスクも>
<藤夫さんたちも 負けてはいません。→
石で 大きな音を立てスクを網の中へと 追い込んでいきます>
(石でたたく音)
<スクと 海人との知恵比べ>
<この日 一番の大漁です>
<取れたスクは 待ちわびる家族のもとへ>
(女性)おかえり~。
重たそうに持ってなかった? 今。(笑い声)
<銀色に輝く スク。→
まだ 海藻を食べていない高い品質の証しです>
<家族みんなで 袋詰めの作業。→
その日のうちに 売りに出すため港で はかりに かけます>
<奥武島に 笑顔を届ける
海からの贈り物です>
<食卓に並ぶ 島のごちそう>
<豆腐には スクの塩辛 スクガラス>
全然 辛くない。
<家族一緒の夕食です>
<藤夫さんに スク漁を教えた
父 藤一さんは 今年90歳。→
戦争で 一度は途絶えた スク漁を復活させ
島の伝統を 守り続けてきました>
残していかないと いけないし→
後々 残してもいかんと いかんし。
う~ん まあ
風物詩 伝統みたいのもあるし…。
やらんと いけないんじゃない?
ず~っと これからも。
♪♪~
<朝6時。 いつもの仕事場に知念照子さんの姿がありました>
♪♪~
<娘の照美さんひ孫の蓮愛ちゃんも 一緒です>
♪♪~
<親から子へ 子から孫へ>
<家族で守る 小さな島の暮らしです>
♪♪~(テーマ音楽)
♪♪~
♪♪~
2021/01/10(日) 08:00〜08:25
NHK総合1・東京
小さな旅 選「海輝くとき〜沖縄県 奥武島〜」[解][字]
沖縄本島の南に浮かぶ珊瑚礁の島、奥武島(おうじま)。海に飛び込んで行う伝統の“スク漁”。海産物の天ぷらを島の名物に育てたおばあ。海の恵みと人々の暮らしを訪ねます
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番組内容