2020/01/19(日) 19:30〜20:00 ダーウィンが来た!「伝説の獣人!? 幻のクマに南米の森で遭遇!」[解][字]

濃い霧に包まれた山奥の村で→
ある不思議な伝説が
語り継がれてきました。
森の中に 獣のような人「獣人」が
暮らしているというのです。
取材班は 地元の人たちの案内で
深~い森の中を探し回りました。
すると 本当にいたんです!
2本足で立ち全身毛むくじゃらの この生きもの。
うわっ 飛んだ!
正体は 南米唯一のクマ…
「幻のクマ」とも言われています。
姿を見ることさえ難しく その生態は長年 謎に包まれてきました。
立ち上がって背中をすりすり。
いったい何をやっているの?
奇っ怪な伝説を生んだ 幻のクマ。
世界初のスクープ映像で迫ります!
♪♪~
うわ~ きれいですね!
赤道直下 エクアドルの
アンデス山脈。
1年を通して雨が多く→
「雲霧林」と呼ばれる深い森が広がっています。
山々は とても険しく
簡単には近づけません。
獣人伝説が生まれたのも納得です。
いや~ すごい斜面!
ロープにつかまりながら
慎重に下りていきます。
谷底まで ほとんど垂直。


思わず足がすくみます。
生物学者のアンドレス・ラグナさん。
この谷を拠点に 10年以上前からメガネグマを研究している第一人者です。
特別な許可を得て取り付けた
発信器からの信号で→
クマの居場所を探ります。
(信号音)
大急ぎで近づいてみます。
谷底まで下りてきました。
木の上のほうに…
あっ 何か黒いものを発見!
いました! メガネグマです。
ラグナさんが「シルベストレ」と名付けて観察している 6才のメスです。
首についているのが発信器。
メガネグマの大きさは160センチから 2メートルほど。
人前に姿を現すことは
めったにありません。
おや? もう一頭。
顔を比べてみると…親子でも模様が違いますね。
ラグナさんは こうした違いで
一頭一頭 見分けて→
詳しく観察しているんです。
子どもが木のてっぺんに登っていきます。
何かを食べ始めました。
イチジクの実です。
赤く熟した実は
メガネグマの大好物。
近くの木の上でも 別の親子が
イチジクを食べています。
メガネグマは雑食ですが 食事の大半は


こうした木の実などの植物だといいます。
おっと 2本足で立ち上がりました。
体重は100キロ近くもありますが枝から枝へ軽やかに動き回っています。
秘密は足元。
鋭い爪ですね!
この爪を スパイクのように立てて
滑り止めにしているようです。
さらに こんなスゴ技も!
うわっ 飛びました!
細い枝の上で身をかがめて
バランスを取りながら…→
ジャンプ!
足を伸ばした この空中姿勢。とてもクマとは思えません。
さらに注目は 着地。
幹にピタリと くっついています。
ここでも爪が大活躍!
木の表面に食い込ませて巨体を支えているんです。
実は この時 もう一つ活躍しているのが
足の裏の大きな肉球。
ほかのクマと比べて
メガネグマの肉球は大きく→
足の裏全体を覆っています。
これも重要な滑り止め。
鋭い爪と 大きな肉球のおかげで→
巨体なのにこんなスゴ技ができちゃうんです。
さらに 軽やかなジャンプや
素早い木登り。
そしてそして… 前回りまで!
いや~ ホント恐るべき身体能力の持ち主ですね~。
こんな姿を見た昔の人が

メガネグマを「獣人」と恐れ→
語り継いできたのかもしれません。
観察を続けていくと 伝説のイメージとは異なる 意外な姿も見えてきました。
イチジクの木の上で 母グマが
夢中になって食事をしています。
こちらは その子ども。
熱心に食べています。
そこに 別の親子がやって来ました。
親子同士の距離は 20メートルほど。ケンカにならないんでしょうか?
でも大丈夫。 先に食事をしていた親子は