♪♪~(テーマ曲)
♪♪~
(マサ)<昭和20年3月。→
未曽有の大空襲が
東京を襲いました。→
東京へ駆けつけた桜子が
見た惨状は→
想像を
はるかに超えるものでした。→
桜子は 焼け残ったマロニエ荘で
冬吾が行方不明だと知り→
慌てて 捜しに行きました>
(桜子)冬吾さん!
(冬吾)危ねえ!
こっから離れろ!
冬吾さん…。
早く!
俺も おしまいだなあ…。
やめてよ!
私には
生きろって 励ましたくせに→
そんな事 言わんでよ!
意気地なし!
死なんで…。
♪♪~
一緒に生きてよ…。
♪♪~
私だって→
ギリギリのところでやっとの思いで 生きとるんだよ!
達彦さんに死なれて
今 また 冬吾さんに死なれたら→
生きとるかいがない。
♪♪~
もう大事な人に 死なれたあない。
♪♪~
私のために生きて。
♪♪~
私と一緒に生きてよ 冬吾さん!
♪♪~
分がったよ 桜ちゃん。
♪♪~
一か八か やってみるべ。
どっかに 棒は ねえべか?
なるだけ 長え棒 持ってきてけれ。
分かった。
持ってきたよ。
それ テコにしてこの柱 持ち上げでけねが。
これ?
もしかしたら足が 折れるかもしれねえが→
うまくいけば
抜げ出せるがも 分からねえ。
一か八か やってけれ!
生きるためだ。 桜ちゃん。
分かった…。
やるよ 冬吾さん!やってけれ。
う~っ!
♪♪~
杏姉ちゃん! あっ 杏姉ちゃん!
(杏子)桜ちゃん… 冬吾さん!
ずっと がれきの下に
挟まっとったの。 足 診てあげて!
どう? 助かるよね。 ねえ!?
大丈夫よ!
さあ こっち!
(笛子)冬吾! 冬吾!笛姉ちゃん!
冬吾…。
ああ 笛子か…。
何 やっとったの!?
一人で フラ~ッと おらんくなって!
また お母さんに
叱られでまったなあ。
(加寿子)お父ちゃ~ん!
いや~。
(杏子)足首の傷は
かなり深いけど→
ほかは大丈夫。
心配ないよ。
ありがとう 杏ちゃん。
うん。
上から 柱が落ちてきて
折れたんだ。→
絵に夢中で 気が付かねがった。
バカだもんだなあ。
(笛子)命が あるだけでも
ありがたいよ。
ありがとう 桜子!
あんたの おかげだわ。
♪♪~
あんたは もう帰って 休みん。
後は 私が 面倒見るから。
ほいでも…。
(冬吾)桜ちゃん 帰って休め。
そうしてちょうだい。
♪♪~
分かった…。
♪♪~
(笛子)加寿子 亨。 お父ちゃん帰ってきた! 大丈夫かん?
<寄り添い合う
冬吾と笛子を見た時→
桜子は