イタリア… この国は 驚くべき歴史に
彩られています。
(マイケル・スコット)ここは 2,500年以上前
西洋文明の ゆりかごでした。
ローマ帝国の誕生から 中世を経て→
ルネサンスに至るまでの輝かしい歴史。
しかし その背景にあった
創造力や技術力については→
未知の部分が数多くあります。
イタリアの都市は今日の西洋社会を形づくるのに→
数えきれないほど
重要な役割を果たしてきました。
最新の3D技術を使うことで→
これまで見ることができなかった驚異の世界が明らかになります。
今 私は フィレンツェに来ています。
この街が どのようにしてアルノ川のほとりに繁栄したのか?
なぜ 創造・発明・革新の中心地として
ルネサンスの原動力となったのか?
それを知るためです。
一方でフィレンツェの歴史は競争・混沌・暴力に彩られてもいます。
顔を蹴られた!
メディチ家。 この街の黒幕としてすべてを支配していました。
ヨーロッパ最大の銀行王にして
ルネサンスのパトロンでもありました。
ふだんは立ち入り禁止ですね?
(モニカ・ビエッティ)本当に秘密の場所ですから。
最新の技術を駆使して
フィレンツェの3Dモデルを作成し→
秘密と陰謀の中で ルネサンスの栄光が
どのようにして築かれたのかを→
明らかにします。
今まで見たことのないような→
あなたの知らないフィレンツェを
ご案内します。
♪♪~
トスカーナの田園地帯をドライブするのは最高です。
まるで 自分の故郷のように感じます。
私は今 トスカーナの宝石と呼ばれるフィレンツェに向かっています。
フィレンツェは観光都市ですが→
今回は 目に見えない部分まで調べ街の真の姿を明らかにします。
何が あの街を動かしたのか→
どうしてルネサンスの原動力となったのかを理解するためです。
今日 フィレンツェは 芸術や建築→
そして 名物のジェラートで観光客を魅了しています。
しかし フィレンツェの魅力は
「メディチ家」という一族の→
財力と権力がなければ
ありえなかったでしょう。
フィレンツェの至る所で
あの ボールが並んだ紋章を目にします。
世界の歴史に名をとどめる名家
メディチ家を表す紋章です。
メディチ家が栄え始めるのは
12世紀末ごろから。
13世紀に入ると
羊毛の加工貿易によって富を得ました。
しかし 真の大富豪となったのは
銀行を立ち上げて成功してからです。
その紋章も フィレンツェの銀行業の
シンボルから来たものです。
その後 メディチ家は
フィレンツェを陰で操るようになり→
16世紀には 完全に街を支配しました。
彼らは賢明にも 莫大な富を 単に酒や賭け事などには使いませんでした。
この街を 美しい記念碑のような存在へと
造り替えることに費やしたのです。
メディチ家の痕跡は
街の至る所にあります。
彼らは 世界最高の芸術家たちの
パトロンでした。
レオナルド・ダビンチ。
ミケランジェロ。
ボッティチェリ。
フィレンツェの黄金時代は→
大聖堂の
ドーム建設から始まったと言えます。
フィレンツェの どこからでも
見えるような 巨大なドーム。
完成したのは 1436年。
ローマのサン・ピエトロ大聖堂より150年以上前のことです。
しかし 何よりも驚くべきは
今日に至るまで このドームが→
どのように建設されたのかを
誰も知らないということです。
スコットの研究チームは→
この街の3Dモデルの作成に取りかかっています。
謎を解くヒントが
見つかるかもしれません。
♪♪~
まさに 天国を見上げているようです。
遠くにある とても広大な世界を
感じさせてくれます。
これはレンガと石造りのドームとしては
世界最大です。
ドームの直径は 45メートル。
内側には 「最後の審判」の光景が描かれ天国と地獄を同時に見ることができます。
私たちは美しい絵を見るために
ここにいるわけではありません。
目的は ドームの舞台裏を探ることです。
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