2018/07/25(水) 00:40〜01:30 NHKスペシャル「中国“法治”社会の現実 弁護士」[字][再]
警察に取り囲まれ突然 連行される男性。
中国の弁護士です。
今 中国では一部の弁護士や その家族たちが→
厳しい締めつけに遭っています。
大国として世界で存在感を増す中国。
掲げているのが 法による統治
法治の徹底です。
その一方で 市民の権利を守る
弁護士たちを 次々と拘束。
当局は 国家の転覆を
図ったためだとしています。
資格の取り消しなど
さまざまな方法で→
弁護士たちを追い詰めています。
私たちは 当局の監視下に置かれ圧力を受け続ける→
弁護士や その家族を
一年にわたり 取材しました。
警察に連れられて
ホテルから出てきました。
法による統治の名のもとで→
厳しい現実に直面する人々の記録です。
北京発の高速鉄道の車内に→
一人の女性の姿がありました。
毎月 ある場所に
必ず足を運んでいます。
李さんの夫は
ここに囚われています。
李さんは 2年以上
夫と面会できていませんでした。
弁護士の夫…
市民の権利を守る活動を続けてきましたが→
3年前 当局に
突然 拘束されました。
刑法に定められた
国家政権転覆の疑いで逮捕され→
いまだ裁判が開かれない
異例の状態に置かれています。
支援者たちと共に行動する
李さん。
インターネットを通じて
その状況を発信し続けています。
世論に訴える事が
夫の釈放とともに→
自分の身の安全にもつながると
考えています。
王全璋さんは
中国の弁護士の中で→
人権派と呼ばれる弁護士の
一人でした。
こうした弁護士たちが扱ってきた
問題の一つが→
政府による 土地の強制収用です。
急速な開発の陰で→
十分な説明や補償もないまま
家を奪われる人々。
その権利を守るために
人権派弁護士は→
時として 当局も訴えてきました。
かつて 王全璋さんは→
中国の現状を
こう憂いていました。
3年前 人権派弁護士たちが
立ち上がる出来事が起こりました。
駅の構内でもみ合う
市民と警官。
この直後 警官が発砲し
男性は死亡しました。
「正当な対応だった」とする
当局に対し→
多くの人権派弁護士たちは→
「男性は 陳情に行こうとしていただけだ」と→
真相の究明を求めたのです。
その直後 中国全土で→
王全璋さんを含む
人権派弁護士や活動家が→
一斉に摘発されました。
40人以上が 長期間 拘束され→
事情聴取を受けた人を合わせると
その数は 300人を超えました。
この摘発は 始まった日付から
709事件と呼ばれています。
王全璋さんの事務所の同僚で
709事件で拘束された弁護士の…
取り調べは
手かせ足かせをはめられる→
厳しいものだったといいます。
更に テレビカメラの前で→
社会の秩序を乱したと
自白するよう迫られました。
子どもの将来の事を持ち出され
応じざるをえなかったといいます。
その後 拘置所を出る事を許された
王宇さん。
1年間続いた監視が解かれ→
その体験を ようやく話せるようになりました。
王全璋さんの帰りを待つ
妻の李文足さんを訪ねました。
アパートの階段には 監視カメラが
取り付けられています。
李さんの生活は 当局から