(龍)高千穂にも登ってきました。
高千穂…。 あそこは神聖な山で
女子は入れんはず。
せやから この格好で。
男の姿で登られたとでごわすか。はら!
お龍さぁは ほんのこて
おもしてか女子じゃ。
そげんゆうたら 糸どんもな
昔 同じように→
男の姿で走り回っちょったのう。
(龍馬 龍)へえ~。
ほんなら 今度 西郷さんと一緒に
登ったらえいろう。
人ができん事をするゆうがは
気持ちがえいき。
夕げの支度を。
おおっ これがビールぜよ。
(笑い声)
さっ 来たよ。 はい どうぞ。
お糸はん 3番目の妻なんやてね。
1番目と2番目はどないしはったん?
そん話は…。
2番目の御方は 島におられもす。島て?
(雪篷)まあ そん話は よかよか。
今は 酒じゃ酒じゃ。→
ほれほれ。
味見してみんかえ?こいがシェリーか。
これはパークス公使の好物じゃき。
どうぜ?うんまか。(笑い声)
糸さんと これを飲んだら
どうぜ?
たまに戻んてきてる時ばあは
仲むつまじゅうせんと。
いや うちは そげな…。
どういて?
どういてちゅう…。
恥ずかしいがか?
≪(小松)失礼致しもす。
小松さぁ!
どげんしもした?
(小松)西郷殿 坂本殿。
幕府軍が動き出した。
また戦が始まるがかえ。
しかし 幕府軍は皆
士気の低い うごうの衆。
西洋の最新武器で
必死の訓練をした→
長州軍の敵ではない。
とゆうたち長州の事が心配じゃろう。
長崎に戻るついでに 下関に寄って
わしが様子を見てきちゃろう。
坂本さぁ!
いや ちっくと戦を見物しとうなっただけですき。
助かりもす。 じゃっどん→
くれぐれも気を付けての。
坂本様。
おお~っ!
また こげん
はよ行かれるのでございもすか?
また お糸さんに
見つかってしもうたぜよ。
どちらに?
長州ですき。
お龍に言うたら ついてくる
言うがは 分かっちゅうき→
誰っちゃあに分からんように
行くつもりやったけんど…。
まっこと すまん。
いくら何でも 戦をしゆうところへお龍を連れていけんぜよ。
迷惑千万な女子じゃけんど→
お龍の事 頼みますき。
分かいもした。
くれぐれも お気を付けて。
はい。
ほんなら。
≪(龍)旦那様? 旦那様!?
糸はん旦那様がいてはらへんのどす。
お龍さぁ。
お糸はん うちの人はどこに行かはったんどす?
知ってはるんどっしゃろ!
教えとくれやす。 なあ なあ!
お龍さぁ 坂本様の気持ちを
分かってくいやんせ。
分かりますかいな!
うちを置いていくなんて…。
うちも行く。
そいは いけもはん!
坂本様は お龍さぁを危なか目に
遭わせたくなかち思って…!
うちは もう…→
あの人と死ぬまで一緒にいるて決めてるんや!
どんな危ない目に遭うたかて
かましまへん。
うちの命は うちの好きなように
使わせてもらいます。
お龍さぁ。
坂本様は 長州に向かいもした。
長州は 今
戦をしちょっそうでございもす。
今 出れば 追いつきもす。