観察していました。
拍動する心臓の細胞。
そのすぐ横に肝臓と思われる細胞が→
ひとりでに現れていました。
調べてみると 心臓の細胞が隣の細胞を刺激して→
肝臓を作りだした事が
分かりました。
世界中で進む最新研究によって→
受精卵が さまざまな臓器を生みだしていく秘密が→
解き明かされ始めました。
母親の胎内で分裂していく受精卵。
細胞が ある程度まで増えると
一部の細胞たちが→
あのメッセージ物質を
盛んに出し始めます。
メッセージを受け取った細胞たちは
心臓に変化を始めます。
すると 心臓が
次なるメッセージ物質を出し始めます。
これが 近くにいる細胞たちに
届くと 肝臓が生まれます。
その後
メッセージ物質を互いに出し合い→
複雑に絡み合いながら
肺や膵臓など→
臓器が次々と作られる事が
分かってきました。
松永さんのお腹の中でも→
メッセージのやり取りが始まるはずです。
着床を確認した あの日。
赤ちゃんの大きさは 僅か3ミリ。でも…。
早くも 最初の臓器 心臓が
動き始めていました。
ここが スタートライン。
赤ちゃんの中では メッセージ物質が次々と放出されているはずです。
あっ 手足もできてきました。
これも メッセージ物質の働きです。
さあ 体の中は
どうなったでしょうか。
およそ2か月後。
心臓の周りを見ると…。
すぐ下に 肝臓。
肺や腸も できています。
黒く見えるのは
羊水がたまった 胃です。
ほとんどの臓器が 出そろい
人体の基本ができました。
メッセージ物質が 次々と働いて
臓器を生みだしていく→
ドミノ式全自動プログラム。
複雑で精巧な人体を形づくる→
驚異の仕組みが
明らかになってきました。
こういうメッセージ物質を出すのは
脳であったり 違う臓器だったり…
「お前 ちょっと 肝臓なれよ」
「お~ 分かった分かった」→
って感じですか?
分裂しながら→
「俺は こっち行ったけど
お前は こっち行けよ」→
というのを出し合ってる訳ですね。
そうですね。
この枝分かれの それぞれの所で
違うメッセージ物質が。
それも 何種類ものメッセージ物質が
複雑に絡み合って→
次の段階に進んでいきますので。
すごいですよね。
非常に精密といいますか→
順番が ちょっと変わったら正しく働かなかったり。
だから 僕たちは iPS細胞から
心臓とか肝臓作ろうと思って→
一生懸命 研究してるんですが
ちょっと タイミングずれたり→
ちょっと濃度が違ったりしたら
もう うまくいかない。
違う臓器になったり…。
本当に まだまだ分からない事の方が 多いですので。
私は
2人 出産をしてますけれども→
実際 自分の中で 何が
起こっていたのかっていうのは→
本当に知らなかったので
びっくりしました。
この受精卵 たった一個から始まる
ドミノ式全自動プログラム。
整然と しかも 200種類以上
同時に作り上げる。
もう 奇跡のようなメカニズムですね。
ドミノ式全自動プログラムで臓器の基本が出そろったあと→
もう一つの難関が
待ち受けています。
こちらは…
エコー画面に入りきらないほど育っています。
そのために 母と子の共同作業が
始まるんです。
あっ ちなみに この赤ちゃんは
私 久保田の子どもです。
(木村)え~っ!?