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アフリカには チーターにまつわる伝説があります。
サバンナに
初めて やって来たチーターは→
寂しさのあまり
仲間を求めて草原を駆け出しました。
やがて ライオンの群れに近づくと
オスが ほえました。
「お前は誰だ? 何の用だ?」。
チーターは答えます。「私は独りぼっちで 仲間を探しています」。
ライオンは言いました。
「お前は小さくて痩せすぎている。→
爪も引っ込まない。
向こうへ行け! お前はイヌの仲間だ」。
チーターはイヌを探して走り
ハイエナの群れに出会います。
群れのリーダーが どなりました。
「お前は誰だ?」。
チーターが
ライオンとの いきさつを話すと→
ハイエナたちは 一斉に ほえ始めました。
「その丸い頭 ザラザラの舌長い尻尾を見ろ。 お前はネコの仲間だ!」。
チーターは寂しくて泣きだしました。
そこへ キリンが近づき「なぜ悲しいの?」と尋ねると→
「泣きすぎて 顔に涙の跡ができたの」
と答えました。
キリンも同情して泣き その涙で
チーターの体に斑点をつけました。
そこへ 鳥が来て言いました。
「私は長く旅をしてきましたがあなたこそ 最も美しい大型のネコです」。
こうしてチーターは誇りの証しとして→
黒い斑点を身にまとうようになったということです。
チーターは優雅ですが→
サバンナの捕食動物の中で最も傷つきやすい存在です。
今日 絶滅の危機に瀕しています。
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チーターは 狩りで走ったあと→
呼吸を整え体温を下げるため20分ほど休みます。
しかし 獲物をあさる動物が
すぐそばに迫ってきます。
次々に集まってくる→
ハゲワシや ジャッカルを追い払うのは簡単ではありません。
狩りが成功しても
ゆっくりとは していられないのです。
2日間 生き延びるための食料を
わずか数分で食べます。
このメスを
「マラ」と呼ぶことにしましょう。
(鳴き声)
(鳴き声)
チーターの生息環境は
決して良好ではありません。
生きるためには
広大な生息地が必要ですが→
今や その90%以上は
人間の手で耕作地に変えられています。
サバンナの果てに追いやられた
チーターは→
生き抜くために ライオンやハイエナ
ヒョウといった→
どう猛な捕食動物と
獲物を争わなくてはなりません。
かつて チーターの平均寿命は
およそ15歳でしたが→
今では
わずか8歳にまで短くなっています。
マラは この岩山の周辺が
危険であることを知っています。
ここは メスのライオンたちの
縄張りなのです。
恐ろしい敵は 他にもいます。
ハイエナがサバンナをうろついている時は→
近づかないようにします。
住みかに帰る時は 他の動物に気付かれないように注意を払います。
マラは 子供を6匹 産みましたが→
3匹は他の捕食動物の餌食となりました。
生き残った3匹は
種の未来のためにも 貴重な存在です。
子供たちは 生後2か月。
これから 数々の試練と向き合い生き延びる術を学びます。
しかし 3匹 全てが
大人になれる保証はありせん。
メスのチーターは
独りで子育てを行います。
子供たちに食べ物を与え
体に付いた寄生虫を取り除きます。
そして サバンナで生き抜くために
必要なことを全て教え込むのです。
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生後数か月の子供たちはほとんどの時間→
遊びと追いかけっこをして過ごします。
こうしたことが運動能力を発達させるのに 大いに役立ちます。
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子供の爪は 非常に とがっているため木登りもできますが→
木の上は 理想的な遊び場とは言えません。
骨が まだ もろく 飛び降りた時に骨折する危険があるからです。
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母親は狩りに出かけると 子供たちを→
丸一日 放っておかなければ