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2019/02/09(土) 15:05〜15:55 NHKスペシャル選「知床 ヒグマ運命の旅」[字]

人の立ち入りが厳しく制限された野生動物の保護区へと向かう。
私たちの前に現れたのは…。
体長 2.5mにもなる日本最大の陸上動物だ。
世界遺産 北海道知床。
長さ 70kmの半島に200頭を超えるヒグマが暮らす。
世界有数の密集地帯。
野生のままの姿が 今も残る。
(うなり声)
母に守られて育つ 子グマたち。
その先に待つのは…
大人になる前に命を落とす子グマも少なくない。
私たちは 母親と暮らす
オスグマの兄弟を追いかけた。
生まれて半年のシロとクロ。
年ごとに 大きく成長していく。
そこに命の危機が訪れる。
大自然の異変が 深刻な食料不足をもたらしたのだ。
痩せ衰えながらも
試練を乗り越えようとする兄弟。
だが 2頭を待っていたのは
思いがけない運命だった。
これは 知床に生まれたオスグマの兄弟
シロとクロの軌跡をたどる→
4年間の物語だ。
知床半島の北西部。
人を寄せつけない
険しい断崖が続く。
その崖が途切れる所に
ルシャと呼ばれる場所がある。
森に囲まれた


長さ3kmの浜辺。
中心には 2本の川が海へと注ぐ。
ここは ヒグマの子育ての場所だ。
30頭余りの母グマと子グマが
穏やかに暮らしている。
ヒグマは 雑食だ。
春の若葉や 秋の木の実などルシャには 好物がたくさんある。
海岸にも食べ物が隠れている。
ヨコエビだ。
貴重なタンパク源となる。
海と森を行き来して得られる恵み。
これほど多くの母と子が
集まる場所は→
知床でも ほかにない。
私たちが初めて その親子に出会ったのは 4年前の事だった。
生後半年の オスの兄弟。
どこにいても この親子はほかのクマと見分けがついた。
母グマの胸元には 白い模様。
漢字の「一」に見えたのでイチコと呼ぶ事にした。
こちらは シロ。
上半身の毛が白っぽいのが特徴だ。
もう一頭は クロ。
胸元に母親譲りの白い模様がある。
海岸に流れ着いた漁の道具も→
子グマたちにとってはおもちゃになる。
私たちは このオスグマ兄弟の成長を
見守る事にした。
夏の終わり 豊かな恵みが
海から押し寄せてくる。
ルシャの川を産卵のために遡る


マスや サケだ。
ヒグマたちは 長い冬籠もりに備え
半年分の栄養を一気に蓄える。
シロとクロも
イチコに連れられて やって来た。
まず 母のイチコが
狩りのお手本を見せる。
水面に顔をつけ
魚の動きを見定めるのだ。
イチコは 狩りの名手だ。
シロとクロは まだ川を渡るのさえおぼつかない。
魚に遊ばれている。
0歳のシロとクロ。
今は 母親に頼らなければ
生きていけない。
普通 ヒグマは 2歳の春までに
ひとり立ちを果たす。
その後の生活は
オスとメスとで大きく違う。
メスは 同じ場所に長くとどまり→
出産と子育てを繰り返して生きていく。
一方 シロやクロのようなオスグマは
近親交配を避け→
生まれ育った場所を
出ていかなくてはならない。
広く
繁殖相手のメスや食料を求め→
一生の間 森を旅する運命を
背負っているのだ。
シロとクロにとっては

ひとり立ちは まだ少し先の事。
それまでは 母に守られた
安らかな日々が続いていく。
♪♪~
食べ物が無くなる頃親子は山で冬籠もりに入った。
翌年の9月。
私たちは親子に再会した。
イチコのもとに
クロ→
続いて シロがやって来た。

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ikatako117

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ikatako117