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2019/03/10(日) 21:00〜21:55 NHKスペシャル「終(つい)の住みかと言うけれど…〜取り残される被災者〜」[字]


津波が押し寄せました。
もともと 大工だった杉山さんは→

国からの補助金を使い自分で修理してきました。
在宅被災者を支援するボランティア団体
「チーム王冠」が訪ねてきました。
代表の伊藤健哉さんは→
これまでこの家の修理を手伝ってきました。
まだ使えるの?
うん。
しかし 家は まだ
冬を過ごせるような状態までには→
直せていません。
(取材者)外が見えてるってことですか?外 見えてますね。
この日は
家の寒さを少しでも和らげようと→
初めて 畳替えを行うつもりでした。
ところが…。
津波で水につかった床の材木が
長期間 放置されていたため→
朽ちて ボロボロになっていたのです。


更に…。
津波に押されて 柱が土台から外れ→
宙に浮いているのが新たに見つかりました。
震災から時がたち
家の傷みは進んでいました。
杉山さんは 段ボールを切って
穴を塞ごうとしていました。
これが 杉山さんが 8年間続けてきた
自助努力でした。
応急処置として
隙間風を防ぐシートを敷き→
畳を入れるぐらいしか
打つ手はありませんでした。
震災から8年。
在宅被災者の間に諦めが広がっています。
いやいや…。
石巻市は 去年秋から津波で被災した家に今も住み続ける人たちへの→
大規模な実態調査に乗り出しました。
お邪魔します。≪おはようございます。
今日は よろしくお願いします。
対象は自宅が大規模半壊以上の被害を受けた→
およそ4,000世帯です。
これまでの調査で実に6割にあたる 2,430世帯が→
壊れた家を直したいと訴えていることが
判明しました。
石巻市は 家の修理のために→
国とは別に 最大100万円を補助する支援制度を設けています。
しかし それでも直しきれない人が
多くいることに→
担当者も限界を感じています。

この8年間 壊れたままの家で暮らしてきた佐藤さん。
厳しい環境で 次第に体調を崩し
病院通いが欠かせなくなりました。
医療費がかさみ
食費にも困るようになっています。
震災になって7年目になってさ…
私は 津波から3か月ほどたった頃この地区を訪ねたことがあります。
辛うじて残った自宅の2階部分などで
細々と暮らす人が多かった地区です。
しかし 2階族といわれた
そうした人たちの中に→
いまだに 当時のままの苦しい生活を送る
在宅被災者が→
数多くいることに驚かされました。
同時に そうした在宅被災者を生み出す制度的な原因も→
浮かび上がってきたように思います。
それは 今の被災者支援制度の物差しが→
家というものに
偏りがちだということです。
家を失った人には
住まいを提供するけれども→
家が残った人には
自助努力を求めるという→
画一的な制度設計が
限界を迎えていると言えそうです。
実際 去年発生した数々の災害→
大阪北部地震や西日本豪雨などの被災地でも→
既に高齢者を中心に
家を修理する資金が足りないと訴え→
壊れた家を直せずに暮らす人が

多数確認されています。
今の制度のままでは
これからも災害がある度に→
救われずに
取り残されていく人たちが→
生み出されていく
可能性があります。
では 真新しい災害公営住宅に
移った人たちの暮らしは→
どうなっているのでしょうか?
政府が 復興の総仕上げの象徴と位置づける 頑丈な集合住宅。
しかし そこでの暮らしにも また
いくつもの歪みが明らかになっています。
5年前 仙台市で最初に完成した
荒井東地区の災害公営住宅です。
高齢者を中心に
およそ300世帯が入居しています。
去年の暮れ
住民たちに衝撃が走りました。
男性が 死後数か月たった状態で

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ikatako117

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