全員が100万円もらえるような
そんな営業、あるわけないよ
そんなもろてへんよ全員、なんてと
それに反社会勢力なんか
知り合いにおるわけがない
なんなの、この記事はと。
そのとき僕は、そんな記事は
掲載されるはずがないと
高をくくってましたので
わからないから
会社に言ってくれと
その場を離れました。
マンションの自分の家に着く前に
入江からの紹介という文言を
聞いていたので
入江君に電話をかけました。
最初、入江君にそのことを言っても
入江君も、最初は
思い出せなかったんですけど
こんなメンバーが
写っていたということを言うと
思い出したようで
僕は、そのとき
入江君が反社会勢力と
つながっていたかどうか
そこだけが…。
被害者の方々から
奪い取った金を、僕たちが
受け取ってしまっていたという
とんでもない過ちのことを
考えることもせず
付き合いだけが
どうなのかということを
確認しました。
そんなのはないですと。絶対やなと。
そのときの僕は
じゃあこんな記事
載るわけないと。
じゃあ、大丈夫やと電話を切りその次の日に
もう一度、入江君から電話があり
お金のこと言わなくていいですか?と。
当時のその写真に写っている
メンバーを見て
お車代程度やと
じゃあ、大丈夫や。
お礼はもらってたのか?
もらっています。
でも、そのあと、年末に
いつも忘年会を開いていたので
そんなの俺、受け取っても
これで払っておいてくれって
お前に言うたよなと。
そこの部分だけはなんとなく覚えていたので
そうですと入江君に言われて
勝手な、本当に身勝手な自分の解釈で
じゃあ、自分は
ギャラはもらっていないんじゃないかと
そのほかの人間は
お車代程度だろと思い込み
もらってないで
いいんちがうかと
入江君に言ってしまいました。
そして、ほかのメンバーにももらってないっていうことで
言うといてくれと
入江君に指示を出しました。
会社にもそう言ってくれと
指示を出しました。
そこから2日がたち
入江君から電話があり
解雇されたというふうに
聞きました。
こんなことで解雇になるんだと
僕はそのとき、事の重大さに気付いていませんでした。
詐欺の被害者の方々が
いるということを
まだ、僕は気付けませんでした。
会社に電話して
なぜこんなことで
解雇になるんだと
詰め寄ったりも
してしまいました。
自分が悪いのに。
結局、載ってしまったんだと思い
自分の想像をはるかに超えて
世間が、世間の反応が大きく
怖くなってしまいました。
その次の日に亮君から電話があり
お金のことを言いましょうと。
それでもまだ、僕は
まだ、僕は、打ち上げ代を
出してもらっていただけだと
自分の中で思い込みたいという
保身があったと思います。
亮君がいくらもらったんだと
聞くと、50万だと答え
俺はいくらもらったんだと
聞いたら、100万円だと。
それでも、まだ僕は
打ち上げ代の金それで払っただけやろと
亮君に言いました。