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2020/02/16(日) 23:00〜23:30 美の壺・選「食卓を彩る 銅」[字]


はい 塩はOKと。
あとは お酢をね 入れて。

え~ お酢と塩ですか?
これね 混ぜると いいらしいですよ。
へえ~。
どれどれ…。
なるほど。 そうやって磨くんですね。
結構きついな これ。
いけたね。
あ~ きれいだ。 ほれぼれするね。
おわんのような形の銅。
火に くべます。
それを水に入れると…。
鮮やかな赤!
真っ赤なりんごの器の出来上がりです。
赤い色は 銅を加熱することで
引き出されます。
これ以上になると もう ポッと穴が開いて
パーになってしまう。
それほど やっぱり自分では→


きれいな赤色に こだわって仕事をしてます。
銅を熱すると 表面に酸化膜ができ→
それを急激に冷やすことで赤色を閉じ込めるのだとか。
りんごに宿る炎の色。
今日 二つ目のツボ…
金属加工の町として知られる新潟県燕市。
中でも銅は 古くからの伝統を誇ります。
1816年創業の老舗の工房。
作っているのは…
銅を つちで たたいて作る道具や器です。
1枚の銅板を 木づちでたたきまずは形を立ち上げます。
金づちに替えて リズムよく。
打ち絞りながら形を作ります。
細かい部分は 小刻みなリズムで慎重に。
図面はありません。職人の腕と勘だけが頼り。
つち目には 職人の生きた時間が
刻まれています。
燕市から望む弥彦山。
江戸時代から良質な銅が採れました。
その銅を使って発展してきたのが
鎚起銅器です。
およそ250年前 仙台の職人が
この地に鍛金の技術を伝え→
やかんなどの生活道具を作ったのが
始まりと言われます。
明治時代 世界の万国博覧会への
出品を機に→
美術品として一役 脚光を浴びました。
その装飾性にも増して世界を驚かせたのは銅の色。
欧米では銅の色を変化させる技術は

ほとんど知られていなかったのです。
燕の職人たちは さまざまな方法で
銅の色を引き出してきました。
鎚起銅器工房の3代目 西片亮太さん。
硫黄を溶かした水に 銅器を入れ表面を黒く硫化させます。
これを丹念に磨いていきます。
磨き方次第で発色が変わってくるといいます。
そこが発色させた時に
より際立って 表情として→
とても きれいなものが生まれるので
それが 私のこだわりでもあります。
磨き込んだ ぐい飲みを さらに
硫酸銅と緑青を溶かした液につけます。
だんだんと色が変わってきました。
上げます。
現れたのは 紫を帯びた青。
光の加減で変化する青い色合い。
つち目が際立って 器に表情が生まれます。
鮮やかな青を引き出す技は西片さんの祖父が開発しました。
海外に行っても
とても珍しがられる色なので→
これからも この色を受け継いで
いい作品に仕上げていければと思います。
銅と錫の合金から生み出されたのは
艶やかな金色。
夕焼けを思わせる「宣徳色」。
長く使ううちに渋みのある茶褐色に育つといいます。
職人の手が生み出す 色のニュアンス。
使い手のもとで 味わいを深めます。
道具も きれいになったし

おいしい明石焼きを ごちそうしますよ。
1人で できるんですか?
ええ まあ見ててください。
よし よし…。
そうそう たこを入れて。
これ なんとかなるのかしら?
あら!
お~ いい感じじゃない。
意外と。
東京の下町 昭和の面影を残す一軒家。
実は和菓子屋さんです。
看板の品は どらやき。
≪ごめんください。いらっしゃい。
5個入りの箱を一つと あと バラで3個
頂きたいんですが。 すいません。
ちょっと お使い物しようかなと思う時は
ここを思い出して。
おいしいです。 皆さん好評で。
店主の望月孝泰さん。
長年 使ってきた銅板に 油を引きます。

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ikatako117

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ikatako117