あるのかなと。
もう一つは 子どもたちが
例えば 里親に行きたいと言っても→
子どもたちの希望というか意見を聞いて→
その希望に沿った形の里親さんの受け皿っていうのが→
今の状況では十分ではないな
というところがあると思います。
子ども自身も
行きたい家庭っていうのがある中での→
それに合う里親さんが
まだまだ少ないっていうことなんですね。
栄留さんは
子どもの声を保障する仕組みについて→
研究されていますけれども
今 それぞれの現場において→
子どもの声を聞き取る仕組みというのは
ないんでしょうか?
児童相談所に対して不服があった場合に
意見を申し立てる→
児童福祉審議会という仕組みや
あるいは第三者委員といって→
児童養護施設などに
施設長が任命して置かれている→
第三者の立場の仕組みなど
さまざまあるんですけれども→
子どもたちから あまり知られていない
という問題があるかと思います。
例えば 措置に対して申し立てる
児童福祉審議会の私どもの調査では→
2017年の調査ですけれども→
要保護児童が9万人いるといわれていますけれども→
子どもからの相談が5件しかなかった
ということもありますので→
ほとんど機能していないのではないかと
考えています。
子どもにも知らされていない部分もあるし
それによって使われていない→
ということなんですね。
では こうした状況の中で→
今 注目されているのが
アドボケイトという考え方です。
どんなものかといいますと こちら。
これまでは 児童相談所など福祉サービスを決定する際に→
子どもと親の双方の話を聞いて→
子どもの最善の利益は何かというのを考えて判断してきました。
ただ 子どもの中には
うまく話せない子どももいて→
弱い立場に立たされ 意見が反映されない
ということもありました。
そこで 子どもの立場だけに立って
子どもの意見を代弁する→
このアドボケイトと呼ばれる人たちが
いわば 子どものマイクとなりまして→
大人に子どもの意見を伝える
というものなんです。
子どもの意見を聞き取るために
一部の民間のシェルターでは→
独自の取り組みを行っています。
ご覧下さい。
母子家庭で育った…
母親には精神疾患があり→
小学生の頃から
家事の全てを ゆきさんが担ってきました。
更に 母親から
度々 言葉の暴力を受けます。
高校生になるとアルバイトを始めますが→
稼いだお金の ほとんどを使われ学校にも行けなくなりました。
[TEL]
はい 子どもセンターぬっくです。
追い詰められた ゆきさんは
17歳の時 大阪にある→
民間の子どもシェルターに
保護されました。
ゆきさんは ここで1か月
過ごすことになりました。
こんにちは。
こんにちは。
この時 最初に面談したのが…
ふだんは法律事務所で働く弁護士です。
私 やっぱり
司書の勉強してみたいって思ってて…。
実は ぬっくでは 子ども一人一人に
担当弁護士がつくのです。
子どもの意向をくみ取る仕組みです。
24時間常駐する職員のほか→
子担と呼ばれる弁護士が
26人登録しています。
子どもの要望を整理し→
児童相談所や家族との間に入ってサポートします。
更に 食事づくりなどをする
ボランティアが一緒に過ごすことで→
話しやすい環境を作ります。
気の合うボランティアはぬっくメイトとなり→
退所後も関わり続けます。
入江さんは シェルターを出たあとどんな選択肢があるのか示し→
ゆきさんの希望を確認しました。
1人暮らしをしたいと聞き入江さんが まずサポートしたのが→
職探し。
シェルターに入って3週間後ゆきさんと一緒にハローワークを訪れ→
すぐに正社員での採用が決まります。