複雑な思いも話していましたけれども→
栄留さんは
このモデル事業に携わってこられて→
どんな手応えと課題というのを
感じましたか?
そうですね もちろん守秘義務の問題など
抵抗のある職員さんもいます。
ただ 一方で
子どもたちが思ってる気持ちを→
アドボケイトが引き出してくれたことで
職員さんが→
こういうふうに思ってたんだって
職員さんたちが気付けて→
それを じゃあ 支援計画に盛り込もうと
してくれた職員さんもいます。
ですから 非常に職員さんとしても
うれしいという言葉を頂いています。
なるほど。
はい。あの… 例えばですね→
そのアドボケイト
今 市民の方が3回も子どもに聞いて→
ようやく分かったっていうふうな声も
ありましたけれども→
子どもの立場に立つということが
求められていますが→
もし 自分の意向と
ちょっと合わないなっていう時→
これ どう対処 向き合っていけばいい
っていうふうに思いますか?
アドボケイト自身が? そうですね…
しかし アドボケイトというのは→
子どもの声を代弁するので
アドボケイト自身の声ではないと。
ですから 子どもの声を反映させるように
努力していくのがアドボケイトです。
あくまでも子どもの声を尊重して
自分が違う意向を持っていたとしても→
まずは尊重すると。 決定するわけではない
ってことですね? アドボケイトは。
そうですね。 決定するのは
児童相談所であったり施設だと思うので→
子どもの声が反映されるように
支援していく立場です。
じゃあ そのプロセスに
子どもが関わっていくっていうことが→
大事になってくると…。
そうですね はい。
中村さんも このモデル事業に携わって→
そのアドボケイトを受けた子どもたちの声を→
実際に聞いたそうですけれども
どんなことを感じましたか?
子どもたちの声を聞いていると→
大人が 職員さんとかがウザい時に話を聞いてくれたとか→
秘密を守ってくれたっていうふうに
言ってくれてる子どもたちもいて→
実際に活動でも
「アドボさん」っていうふうなことを→
言ってくれたりとか。
アドボさんって呼ぶんですね。
子どもたちにとっては
受け入れられてきたな→
というふうに感じています。
これから日本でもこの 子どもの意見が尊重される→
アドボケイトが広まっていくためには
何が必要だっていうふうに感じますか?
そうですね やはり子どもたちが
自分たちの人生に参加する→
意見を言っていって
参画していくっていうことが→
とても大切だと思っていて
でも それを市民の人たちも→
社会的養護のことを理解しながら
そういうことって大切だよね→
というふうにサポートしてくれる
というふうなことが→
必要ではないかなというふうに思います。
ご自身も児童養護施設で育ってきていますけれども→
まだまだ やっぱり日本では
現場では 子どもの声というのが→
十分に尊重されていないっていうのを
感じていますか?
そうですね。
先ほども お伝えしたみたいに→
なかなか忙しいというふうなところで→
子どもたちに しっかり向き合って話を聞くというふうな時間が→
持ててないかな
というふうにも思いますし→
本当に これから
子どもたちの声を聞くというのが→
当たり前の社会になればいいな
というふうに思っています。
その当たり前だけれども
そこが どうしても軽んじられてしまう→
というところを
このアドボケイトっていうのは→
一つの大きな役割を担っていきますかね。
はい。
ということで 2週連続にわたって→
この 子どものSOSの声に向き合ってきました。
お二方