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2020/03/01(日) 02:07〜03:05 NHKスペシャル選 ホットスポット 最後の楽園(2)「ブラジル・セラード」[SS][字]


<彼らは 葉を栄養に キノコを育てそれを食べて 生活している>
<雨季 新緑の季節に
せっせと 葉を巣に運ぶ。→
そして 乾季の半年は
育てたキノコを食べて暮らすのだ。→
セラードには この不思議なアリと→
密接な関わりを持って生きている動物がいる。→
それは 実に意外な生き物だ>
草原を歩く生き物がいます。
その習性は



かなり 変わっています。
このタテガミオオカミこそ ハキリアリと
深い関係にある生き物なのです。
目立つのは その長い足。
背の高い草越しに周りを見渡すことができます。
そして 大きな耳。
草の中にいる小さな生き物が出す音を逃しません。
しかし 最も変わっているのは→
タテガミオオカミの主食が果物だということです。
特に好んで食べるのが ロベイラの実。
ロベイラとは ポルトガル語でオオカミの木という意味です。
乾燥したセラードで ロベイラだけは
一年中 大きな実をつけます。
しかも ほとんどのロベイラが→
こんもりと 土の盛り上がったハキリアリの巣の上に生えています。
なぜなのでしょうか?
その答えはタテガミオオカミの独特の習性にあります。
ロベイラの実は とても苦く
他の動物は 全く食べません。
しかし タテガミオオカミにとっては
大切な食べ物です。
実には
腎臓にいる寄生虫を殺す成分が→
含まれているのです。
ロベイラを食べないと 長くは生きられないと考えられています。
タテガミオオカミは 地面より高い場所に
フンをする習性があります。
縄張りを主張するための臭いが→
広がりやすいからだと考えられています。
アリ塚や ハキリアリの巣の上は

格好の場所です。
ロベイラの種は この時
フンと一緒に排泄されます。
ここで 重要な役割を果たすのが
ハキリアリです。
ハキリアリが
ロベイラの種を収穫していきます。
地下の巣へと運び
キノコの栄養にするためです。
外よりも 湿度が高く
栄養豊かなキノコ園。
運び込まれた種の中には→
発芽し 外へと成長していくものもあります。
こうして ロベイラの多くが→
ハキリアリの巣の上に育つことになるのです。
更に ハキリアリが集めた葉が
堆肥の役割を果たし→
ロベイラは 一年中 大きな実を
つけることができるのです。
オオカミとアリと植物の 絶妙な関係。
草原に暮らす生き物たちの→
不思議な
命のつながりが ありました。
(雷鳴と雨音)
<10月下旬。本格的な雨季が訪れた。→
夕方 雨がやむと
草原に変化が現れた。→
無数の虫が飛び交い始めたのだ。→
その正体は 羽アリだ>
<アリ塚からも

羽の生えたシロアリたちが→
次々と 姿を現す>
<ふだん 地上で暮らしているアリやシロアリたち。→
その多くが 一年に一度
羽を生やし 大空へと飛び立つ。→
そこで 違う巣の相手と出会い
新たな家族を作るのだ。→
アリたちの結婚の儀式だ>
晴れましたよ これ。
暖かくなりましたね 気温も。
あっちが まだ全然雨雲っぽいのに→
ここだけ 晴れてる。
羽アリ?
これが出ると
光るサインなんですね。
(シャッター音)
<羽アリの発生こそ→
不思議な現象が始まる
サインだという。→
そう 草原のアリ塚が光りだす
壮大な自然のドラマ。→
だが しかし…>
光ってないですね。
全く 光ってないですね。
<はやる気持ちを抑え暗くなるのを待つことにした>
<いつしか 草原は→
夕日に輝く 羽アリたちで埋め尽くされていった>
<アリ塚が光るための条件が
整った>
暗くなりました。


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ikatako117

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