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2020/12/19(土) 13:05〜13:50 麒麟(きりん)がくる(36)「訣(けつ)別」[解][字][デ][再]

(正親町天皇)実澄… 気に入ったのであろう 明智を…。
(正親町天皇)
折を見て 連れてまいるがよい。
(侍女)明智様の支度が
整いましてございます。
(伊呂波太夫)フフフッ…。
おや お似合いとは申しませんが→
いかにも三条西家の御用人のようで
よろしいのではありませんか?
(三条西実澄)うむ。
(明智十兵衛光秀)これで御所へ?
(実澄)さよう。
そなたは 帝が いかなるお方か知りたいと言うて参られた。
人を知るには 目を見 声を聞くこと。
今日 それができるかどうかであるがご尊顔を拝するのは無理として→
お声は僅かに拝聴できるやもしれぬ。
それゆえ お誘いしたまでじゃ。
いかがなされる?
お供させて頂きます。
♪♪~
そなたは ここに控えておれ。
はっ。
(鐘の音)
♪♪~
(実澄)「春風吹く中 川を渡り 水を看→
頭上の花を看ながら
いつの間にか友の家に着いていた」。
人は水の流れや花を見る時
無心に時を過ごす。
いつの世も そうありたいものよのう。


この詩を読む時ちんも そう生きたいと思うが→
実澄はどうか?
は…。
今日は
庭に珍しき鳥が舞い降りております。
「万葉」の歌を好む 珍しき鳥ゆえ→
そのことを お聞きあそばれてみるのも一興かと。
かの者が参っておるのか?
♪♪~
珍しき庭の鳥へ。
私も そのように生きたく存じまする。
さりながら 迷いながらの道でございます。
≪(正親町天皇)目指すは いずこぞ?
穏やかな世でございます!
≪(正親町天皇)その道は遠いのう…→
ちんも迷う…
なれど 迷わずに歩もうではないか。
明智十兵衛 その名を胸にとどめ置くぞよ。
は…。
♪♪~
回想 (正親町天皇)ちんも迷う… なれど迷わずに歩もうではないか。
(熙子)殿。
(熙子)近江より柴田勝家様と佐久間信盛様がお着きになり→
お待ちでございます。
ああ そうか。
すっかり お待たせしてしもうたな。
(木下藤吉郎)柴田様も佐久間様も織田家では昔からのお重役。
私ごとき成り上がり者が→
かように申し上げるのははなはだ無礼とは存じますが→
あえて申し上げたい。


お二方は 信長様に おもねり過ぎる。
(柴田勝家)もうよい 黙れ!
ただいま戻りました。お待たせいたし申し訳ございませぬ。
(しゃっくり)
(柴田)おお!
(佐久間信盛)我らこそ かようなお気遣い
かたじけのうござる。
いえ いえ…。
信長様から 文で子細は承っております。
大和の国は 松永久秀様と
筒井順慶様の争いが あちこちに広がり→
河内の国にまで飛び火している由。
私にも出陣の備えをせよとのお達しがありました。
やっかいな話じゃ。
殿は 公方様の強いご意向ゆえ松永を討つと仰せられ→
我らに出陣を命じられたが
いつになく歯切れが悪うてな。
そりゃ やる気がないからじゃ。
先ほど 二条城へ参り公方様にご挨拶をしてまいったが→
なんとしても松永の首を取れと仰せられ
明智殿にもお知恵を借りて→
戦支度を急げと
きつく催促されました。
(ため息)
松永 筒井両所には一度 和睦をして頂いたが→
しょせん 水と油の仲。
おまけに 公方様は 前の将軍で兄君の義輝様を殺した張本人は→
松永じゃと思い込んでおられる。
始末に負えぬわ!
柴田殿

始末に負えぬとは言葉が過ぎようぞ。
い~や! 始末に負えぬ。
松永を討つ暇があったら近江の浅井長政を討つべきであり→
越前の朝倉も片づけるべきでござる。→
公方様はああ見えて油断のならぬお方じゃ。
わしは
公方様が朝倉や浅井に密書を送り→
上洛を促しておるのは つかんでおる。→
信長様が 大和と河内に兵を送って→
近江や美濃が手薄になったところへ

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ikatako117

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ikatako117