(拍手)
音楽家になりたくなかった
ヨーゼフが→
どうして巻き込まれてしまったか
といいますと→
こちらなんです。
お父様が急死して長男のヨハンに仕事が集中。
多忙になった結果→
長男も体を壊してしまったと。
そこで 急きょ 代役を務めたのが→
次男のヨーゼフでした。
ただ あくまでも
兄・ヨハンの体調が回復するまでの→
期間限定のつもりだったんですね。
その気持ちが 最初に作曲した曲名にも表れています。
「最初で最後」。
分かりやすいですね。
そのまんまじゃないですか。
それがですね→
なんと大好評で…。
当たっちゃったんですね。
そう 6回も
アンコールをされてしまったんです。
そこで 家族は考えました。
事業拡大のためにヨーゼフを音楽家にしよう。
ということで ヨーゼフは
改めて 専門的な教育を受けて→
いやいや 音楽家になることになりました。
いやいやだったんですね その時も。
お母さんにとってみると→
今や このシュトラウス・ワルツ・ファミリーダンス・ファミリーのトップは→
お兄さんの 長男の
ヨハン・シュトラウス。
自分はバックにいる
わけですよね。
でも そのお兄さんが
倒れちゃったんだったら→
じゃあ 誰がやるの?
っていうことです。
もう弟のあなたしかいない
でしょって…。
断れなかったんですね。
いや これはね やっぱり→
断れないですよね。
やっぱり お母さん…
そうですね。
そうすると もう ヨーゼフは→
「はい」って言っちゃうんですよね。
なるほどね。
やっぱり 弟なので ちょっとね
おとなしいのかもしれないですね。
弟も音楽家になったということで
兄と弟の関係は難しくなっていきます。
題して 「兄貴ひどいぜ!」。
ヨハンは ヨーゼフからおいしい仕事を取り上げたり→
逆に 気乗りのしない仕事は
押しつけたりと…。
兄貴だから。
はい エピソードいろいろあるんですけれども→
その中から 一部 ご紹介します。
ある出版社がヨーゼフの曲に注目し→
楽譜を出さないかと
持ちかけました。
経営的には潤うから
OKかと思いきや→
ヨハンは 勝手に
話を断ってしまいます。
理由は
いろいろありますが→
ヨーゼフが注目されるのが
許せなかったんです。
更に 仮病を使って→
ヨーゼフを ロシアまで急きょ呼び寄せて→
代役をさせたことも
ありました。
そして その直後
実の弟にも ないしょで→
結婚します。
ゴシップになりたくないと世間の目を欺くために→
弟をも だましたんです。
兄貴だからね。 もう絶対的な上下関係を利用しまくってますね。
お兄さんは 実はですね こうやって→
弟のヨーゼフがすごく才能があることにもですね→
実は ちょっと
警戒していたようなんですよね。
そんなヨハンが言ったとされる言葉が
こちらです。
一見するとね 謙虚な言葉のように
思えますけれども。
あの… まあ やはり…
でも やはり…
音楽家だから分かるわけですよね。
弟が どれだけ音楽の才能を持ってるかっていうのが。
ヨーゼフの立場としては ちょっとねえ。
希望して入ったわけじゃないですからね。そうですよね。
無理やり入らされて
やらされてるにもかかわらず→
そんなふうに またたたかれて 身内から。
さんざんですよね。
たまらないなという感じですよね。