ほんとですよ はい。
そんな思いが 積もり積もって
ヨーゼフは家族からの独立を模索します。
そして 無理をして
ポーランドへ演奏旅行に行った際に…→
倒れて 帰らぬ人と
なってしまったんです。
この時 42歳でした。
まだ若くでね 随分。
ヨーゼフって もともと それほど
体が丈夫な人じゃなかったんですね。
でも それにもかかわらず 無理やり→
お兄さんを中心としたファミリー企業を支えるために 一生懸命努力して→
でも結局のところ
そのお兄さんに たたかれて。
そういうふうになってしまいます。
克典さん ヨーゼフの人生見てきましたがどうでしたか?
かわいそうですね。
なんか こうやって立派な家にね外から見ると→
生まれて それなりの役割もあってね→
羨ましいなとも思ったりもすることもありますけれども。
結構大変な…
もうほんとに 自分を半ば犠牲にして→
この家にささげてるわけですからね。
とはいえね ちょっと反面思うのはやっぱりこう…
非常にこう すてきに→
更に更に することができたのかなというふうには 思いますけれどもね。
そうですね。
ということで ここからはヨーゼフの功績を解説してもらいます。
それは 「踊るワルツ」を「聴くワルツ」に
進化させたことなんです。
それが 何て言うんでしょう…
これ よく お兄さんのヨハンがこれをやったっていうふうに→
いわれてるんですけど。 実は 実は…
今の時代になっても お兄ちゃんに→
いいところ持ってかれちゃってる
っていうことですね。
まあ そういうふうなとこですね。
かわいそうですね。 余計ふびんですね。
そんな「聴くワルツ」の前にですね
まずは→
基礎となる「ウィンナ・ワルツ」の形式を
ご紹介します。
「序奏」と「終結部」がありまして→
その間に 2つのパートに分けられる→
「ワルツ」が5つあります。
これはですね ちょうど…
どんな「聴かせる工夫」が
あるのでしょうか?あ~ なるほど。
やっぱり 曲って
始まりがインパクト大事ですよね。
そうしますと やっぱり
序奏の部分ですね。
まず ここに ものすごく
工夫をですね 凝らすんですよ。
序奏が どれくらい変化したのか。
長男・ヨハン初期のワルツ「祝砲」と→
ヨーゼフの代表作の1つ
「ディナミーデン」の楽譜を→
比べてみましょう。
こちらのヨハン・シュトラウスのですね「祝砲」っていうのは→
名前から分かるように お祝いの大砲を
ドカンドカン鳴らしてるんですよね。
そうしますと 見ていくと→
ドンドーン ドンドーン ドンドーンっていうふうに あくまで…
ところが こちらの
この「ディナミーデン」は→
やはり すごく長くなっていて→
ものすごく いろんなとこが複雑に→
ビジュアルだけでも見えてくる
っていうところが特徴ですね。
ここまで長くなった理由は
なんなんでしょう?
やっぱりですね…
それが 実は ヨーゼフとっても上手だったんですけれども。
じゃあ ちょっと
中身を具体的に見ていきましょうか。
まず冒頭ですね。
ソファミレってなってますよね。
こちらですね。
ソファミレ いわゆる これ 音のかたまり。
「モチーフ」なんていうふうにも
言いますけど。
ソファミレ 普通にこう
下に下がってくるわけなんですけれども。
もう一つですね…
タタターンっていうリズムですね。
ソファミレに タタターンが加わる。
それを 今度はですね…
こちらです。
ええ そうですね。
♪♪~
タタターンの部分をよく見てみるとあれは ソですよね。
2つ目が タタターン ファですよね。
タタターン ミっていうふうに…
なるほど。 やっぱ
こういうことができるのは→
彼が ちゃんと
音楽の基礎を学んだからですね。
そうですね はい。