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2020/12/26(土) 13:05〜13:50 麒麟(きりん)がくる(37)「信長公と蘭奢待(らんじゃたい)」[解][字][デ][再]


いよいよ明日 信長が従五位下に叙され→
晴れて昇殿が許される運びに
なりましてございます。→
将軍家なき今 信長は
しかるべき官位に就けねばなりません。→
これで少しく 安堵いたしました。

(正親町天皇)今 信長には勢いがある。
天下静謐のための働きは見事である。
褒美をやってもよい。
(実澄)仰せのとおり。
とは思うが…。
蘭奢待を所望と言うてまいった。
は…?信長じゃ。
蘭奢待を…。
(正親町天皇)いかがであろうな。
あ… 所望とは つまり…
切り取りを許せと?→
う~ん…。→
8代将軍 足利義政が拝観して以来 110年。→
しかるべき者が
しかるべき手順を踏んで→
初めて かないますものを。→
あまりにも急な申し出。しかも 切り取り所望とは…→
あまりにも不遜の仕儀かと。→
お上が それでよしとおぼし召しなら…→
やむをえませぬが…。
天正2年3月28日。
東大寺正倉院の扉が開かれた。
古きより伝わる 香木の蘭奢待が110年ぶりに運び出されたのである。
♪♪~


(浄実)こちらへ。
♪♪~
これが…。
こちらが 3代将軍 足利義満公が→
切り取りし跡でございます。
こちらは 6代将軍 義教公。→
これは 8代将軍 義政公が切り取りし跡にございます。
その次が わしか…。
拝領つかまつりたい。
この信長にも 是非。
♪♪~
(佐久間信盛)殿もこれで
歴代将軍と肩を並べられました。
♪♪~
1つ 帝に差し上げよう。
帝も きっとお喜びじゃ。
これは蘭奢待…!
ちんが喜ぶと思うたのであろうか?
信長は。
まことに… まことにもって
恐れ多いことにござりまする!
毛利輝元が 関白に
これを所望したいと願うているそうじゃ。
毛利に贈ってやるがよい。
しかし 毛利は 目下信長と にらみ合うている間柄…。
それは ちんのあずかり知らぬこと。
毛利に贈ってやれ。
は…。
織田信長… よくよくの変わり者よのう。
同じ頃 信長に加勢していた三淵藤英は

坂本城に急きょ預けられた。
三淵様には この一年 山城の一乗寺
静原山の城攻めをはじめ→
幾度も お力添えを賜りました。
その三淵様の居城をいきなりお取り壊しにするとは…。
信長様のお考え
時に計りかねることがございます。
(三淵)主とは そういうもの。
その時にこそ どう付き従うか…そこが家臣の器。
家臣の器…。
もはや 古い考えかもしれぬが。
坂本城… よき城でござるな。
♪♪~
丹波を押さえ込め!
丹波を?丹波じゃ。
信長が いよいよ
この丹波に攻め寄せるのじゃな?
丹波は難しい国でございます。
敵ばかりですよ。
信長はどうか?
どうだ?
容赦せぬぞ。
父上。
これが 信長様の下されたご判断か。
一に戦 二に戦。 まず戦じゃ。
明智様が ご主君なら いかなる戦にも
身をなげうつことができる。
京都府宇治市。
戦国武将たちに愛好された茶の生産地として知られています。
かつて 宇治川が流れ込んでいた巨椋池。

その中の島に築かれたのが 槇島城でした。
将軍 義昭が籠城した城です。
しかし 信長率いる大軍勢に攻め込まれ義昭は あえなく降伏しました。
誓澄寺の毘沙門天は→
槇島城の守り神として祭られていたものです。
戦火の中 城から持ち出されたと
伝えられています。
中世からの名が今も残る 枇杷庄。
槇島城から敗走する義昭はこの地にたどりつきました。
京から追放された義昭は

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