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2021/01/10(日) 06:10〜06:45 目撃!にっぽん 選「筆を折った“幻の女性作家”〜沈黙の人生をたどる旅〜」[字]

♪♪~
昭和の初め 当時の沖縄を題材に
ある女性作家が書いた小説の一節です。
ふるさとの差別と向き合おうと→
小説に 自らの思いを託した作家…
時代に翻弄された…
初めて世に送り出した小説に同じ沖縄出身者たちから→
「沖縄を卑屈に描きすぎだ」と抗議が殺到。
芙沙子はこの たった一編の小説だけを残し→
筆を折ったのです。
小説家の夢を断たれた芙沙子。
作家だった過去は 亡くなるまで→
家族にさえ話していませんでした。
そうよね。
死後 発見されたカセットテープには→
晩年の芙沙子が語った言葉が
残されています。
なぜ 沖縄のありのままの姿を書いた
芙沙子の小説が→
ふるさと 沖縄の人から抗議を浴びたのか。
そして なぜ 芙沙子は筆を折ったのか。今 孫が その問いと向き合っています。
今も なくならない差別や分断。
私たちは 正面から向き合おうとしてきたでしょうか?
ある幻の作家からの問いかけです。
♪♪~
久志芙沙子に 再び光を当てたのは
去年 直木賞を受賞した作家…
はい お名前は?
同じ作家として 若くして書くことをやめた芙沙子の人生を→
たどりたかったといいます。


大島さんの小説「ツタよ、 ツタ」。
主人公のツタのモデルとして
書かれているのが…
大島さんが 芙沙子を小説に書く
きっかけをつくったのは→
担当編集者…
実は 久志芙沙子の孫です。
この方が 久志芙沙子さん。
淑さんが 祖母が作家であることを知ったのは18年前。
沖縄県人会の人からの
手紙がきっかけでした。
芙沙子が書いた小説は
連載の1回目で打ち切りになり→
完結することはありませんでした。
今では掲載された雑誌が残っているだけです。
「滅びゆく琉球女の手記」。
小説の主人公は上京した沖縄出身の若い女性です。
都会で暮らす沖縄出身者が
どう振る舞っていたのか→
その女性の目線で描かれています。
物議を醸したのは主人公のおじが東京で成功するために→
沖縄出身であることを
隠していたという一節。
沖縄の人たちが
ふるさとを隠して生きていた時代。
それを 赤裸々につづった芙沙子。
しかし その小説は→
「沖縄を卑屈に描きすぎだ」と
抗議が殺到し→
出版社は連載中止を決めました。


そして芙沙子は続きを世に出す機会を奪われ→
二度と筆を執ることはありませんでした。
以降 家族にさえ作家だった過去を→
語ろうとしなかった
芙沙子。
ふるさと 沖縄との縁も断ち切り→
今 家族と過ごした愛知県にある墓で眠っています。
祖母は なぜ
沖縄のありのままの姿を書いたのか。
そして なぜ
二度と小説を書かなかったのか。
孫の淑さんは 問いかけていました。
淑さんが まず向かったのは愛知県にある実家。
ただいま。
あっ こんにちは。
母親で 芙沙子の次女 悠久さんと→
話をするためです。
医師の夫との間に→
6人の子供をもうけた芙沙子。
淑さんは
しつけに厳しい→
祖母の姿を
記憶しています。
そうだよね。 何でですか?
あっ それは。 教育されたわね。うん うん。
この日 淑さんは 祖母について
母から あることを聞かされました。
それは 母の悠久さんが幼い日に見た
印象的な芙沙子の姿です。
ふ~ん。

ふ~ん。
更に 遠ざけてきた ふるさとを
忘れていなかったことも分かりました。
ちょうど 二十歳。
娘の悠久さんに当時 簡単には手に入らなかった→
沖縄伝統の着物を
プレゼントしていたのです。
かわいいね。 そうですか。
そうそう うん。
♪♪~

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ikatako117

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