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2021/01/10(日) 23:00〜23:30 美の壺・選「精進料理」[字]

♪♪~(テーマ音楽)
♪♪~
草刈さん どうしたんですか?
真剣な表情ですが。
いやいや これね 近所の八百屋さんのチラシなんだけどね→
今度ね 「冬野菜 精進料理コンテスト」
っていうのをやるらしいんだよ。
それでね 優勝した人には→
野菜詰め合わせセット→
1年間プレゼントってんだ。
フフッ。 あ~ それでね ちょっとこう やってやろうかなと思って。
仏教の戒律に基づいて作られる…
精進料理は肉や魚介類を使いません。
その制約の中で
季節ごとの食材を→
余すところなく生かしきります。
中には こんな華やかな料理も。
長い年月にわたり→
各地で受け継がれてきた精進料理の世界を→
ご案内します。
(鐘の音)
三大禅宗の一つ 曹洞宗の大本山…
永平寺が開かれたのは→
今から およそ800年前の鎌倉時代。
今も 170人余りの僧侶が仏道修行を行っています。
午後6時30分。
永平寺の台所大庫院では→
翌朝の食事の準備が
始められていました。
朝食の主役は 粥。


使う米は 2升です。
とぎ終えると 大きな釜へ。
炊きむらの出ないように米をドーナツ状に広げ→
一晩 水を含ませます。
≪(読経)
午前5時。
境内に響き渡るのは修行僧の読経の声。
食事を取りしきる
典座という役の僧侶が→
粥を炊き始めます。
開山以来 永平寺の朝食は粥と定められてきました。
この一釜で→
170人余りの僧侶の朝食を賄います。
粥に添えられるのは
香の物とゴマ塩。
たくあんは→
修行僧たちの手によって漬けられます。
毎年 年の瀬が近づくと
漬け込みが行われ→
1年後 日々の食事に出されます。
ゴマは その時 使う分だけ煎ってすりたてを。
作り置きはなく
食事の度に 丁寧に用意します。
そういう気持ちで作っております。
今日 1つ目の壺は→
「粥に始まる、精進の心」。
永平寺では 食事を食べる時にもさまざまな作法があります。
粥に向かって 9回礼拝したあと
僧侶たちのもとに届けます。
僧堂飯台 契番よろしゅう。


どうぞよろしゅう。
食事の時に使うのは
応量器という漆器。
修行僧が持つ事を許される
数少ないものの一つです。
粥を受けたあと→
食事を頂く時の心得→
五観の偈を唱えます。
(拍子木の音)
「一つには功の多少を計り」。
食べ物が どうやってここまで届いたかを考え→
自分は食事をするに値するか
問いかけます。
粥を頂く前と口に運ぶ間
器は 顔の高さに上げておきます。
食べ物を見下さない心を
持つためです。
食べるものから
気をそらす事のないよう→
無言で頂きます。
口いっぱいに頬張ったりせず→
数口含んでは 器を置いて
粥をかみしめます。
毎日 向き合う 一杯の粥。
心と体を整える精進料理の原点です。
ニンジンと…
ちょっと買い過ぎかな…。
お~ 大根さん
主張してますね。 ハハハ。
え~! やっぱり やるんですか?

そうですよ。
まずは 野菜の声を聞かないと
と思いましてね買ってきたんです。
野菜の声ですか…。
し~っ!まだまだ 野菜の声を聞かないと。
神奈川県南足柄市にある
曹洞宗大雄山 最乗寺。
紅葉が盛りを迎える
11月の終わり。
一年を締めくくる行事が

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ikatako117

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ikatako117