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2021/01/13(水) 05:30〜05:55 100分de名著 マルクス“資本論”(2)「なぜ過労死はなくならないのか」[解][字]


データ ご覧頂きましょう。
労災に関する精神疾患と→
脳・心臓疾患の申請 および認定件数のグラフになるんですが→
オレンジ色の精神疾患→

申請も認定も増えてるんですよねぇ。
だから 20年間で 精神疾患の
申請件数なんかで見るとですね→
10倍ぐらい
増えてるわけですし。
何かね そのグラフで すごく思うのは→


すごく 体力的にそれは無理じゃないか みたいな→
そのことは クリアされてても→
精神的に どうやってもうまくいかないようなことを→
押しつけられてるっていうのが
急上昇してることだと思うんですね。
何か 労働時間の決まりは
いっぱい できるので→
「この時間以上 残業は しないでくれ。
この時間で やってくれ。→
だけれども 200件やってくれ」っていう。
うんうん その量は減らず。
ほんとに 精神的に
そんなの無理ですっていうことを→
多分 我慢してるっていうケースは
僕は すごい増えてると思うんですね。
変わってないですしね。
多分 それで例えば 調子を崩し始めた時に→
「言ったよね? 残業するなって」
っていう。
いや もう メディアの職員なんかでも。
ああ 多いです 多いです 多いです。
やっぱり あの 「いいんだよ 休んで」って
言われますけど→
休んでたら 置いていかれるか
他の人が仕事をするか。
クオリティーが落ちることで
自分は 今度 クビになるんじゃないか。
評価も下がる ですし。
そういう恐怖はずっと ついて回ってるから。
「働きません」 「休みます」とは

言えないですよね。ねえ。
今だと もう本当に
正社員になったとしても→
そういう やっぱり
パワーバランス的にいうと→
労働者の方が
圧倒的に弱くなってしまって→
かなり追い込まれるような
事例というのが→
いろんな形で出てきているんですけれども
例えば 2008年にはですね→
大手の居酒屋チェーンの中で
僅か 新入社員が 2か月 働いたあとに→
自死に追い込まれる
というような例もあって。
その間の時間外労働というのが→
200時間を超えていたっていう例であるとか→
あるいは 2015年にはですね
大手広告代理店の 1年目の社員の方が→
ほんと 1週間に 10時間とかしか
寝ないような労働条件の中で→
それ しかも パワハラとかも
受けながらですね 働く中で→
精神を病んでしまって 自死をしてしまう
なんていう 痛ましい事件があって。
極端な例じゃないかって
思われるかもしれないけれども→
実際に ブラック企業っていう言葉が→
社会現象になっていることからも分かるように→
マルクスの時代と変わらない→

あるいは 場合によってはむしろ悪化している なんていうのが→
日本の 今 この「資本論」の
この章を読んで→
皆さん 多分 感じて頂けるんじゃないかな
というふうに思います。
資本家の方が 雇う側の方が
ここで過労死させちゃうことで→
とても損をしてるんだっていう
考え方っていうんですかね。
これは
労働者の命だけの問題じゃなくて→
ある意味 雇う側の損失でもあるじゃん
っていうのが 多分 ベストでしょうね。
でも 実は マルクスは
そういう 資本家のマインドセットを→
こういうふうに言っていて。
自分が金儲けしたあとに。自分さえ よければ。
あとは環境も どうなっても かまわない→
あとは 労働者 バタバタ死んでもかまわないというふうに→
個々の資本家は
そういうふうに考えちゃうんですよね。
さあ では なぜ労働者は
過酷な労働環境から逃げたり→
抵抗したりすることが
できないのでしょうか。
読み進めましょう。
マルクスは過重労働から 逃げられない理由を→
2つの自由があるからだと言いました。
1つ目は かつての奴隷のような強制的な労働から→
解放されているという意味の 自由。


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