自らが進むべき道を考えていました。
ねぶた作りは
大詰めを迎えていました。
専門の技術を持つスタッフが
和紙を貼っていきます。
ねぶた１台に
畳３５０畳分の紙が使われます。
この日 夫と娘の結花ちゃんが
やって来ました。
差し入れ？
うん。
ママ。 ハハハハ！
帰る？ ハハハハハハ そっか。
結花ちゃん せっかく来たのに
すぐに帰ってしまいました…。
この時期ばかりは 家族の事も→
ちょっぴり犠牲にしなければなりません。
挑んできた北斎の波。
大事にしてきた色づけが始まりました。
青と緑 ２色で波の奥深さを
描き出していた北斎。
ねぶたの波は 青が一般的ですが→
緑で表現する事はねぶたの伝統への新たな挑戦です。
繊細に作った波頭も
一つ一つ塗り分けます。
♪♪～
突然 ねぶたを壊し始めた麻子さん。
出来栄えが
気に入らない部分がありました。
針金の部分も含め
一から作り直す事にしました。
隆さんも
最後の仕上げに入っていました。
目に墨を入れる作業。
ねぶたに 魂を込めていきます。
かあ～。
体のあちこちが悲鳴を上げていました。
ああ…。
ふう～。
麻子さんは→
ねぶたの見送りの部分を完成させようとしていました。
[外:B6308282489AE2D3199CC88000A25BBF]飾北斎と応為。
２人の人生への憧れをねぶたに込めていました。
９０歳で亡くなった北斎は→
死の直前まで創作を続けたとされています。
７０歳手前で脳卒中にかかり
一時は 画家生命の危機に直面。
それを支えたのは
娘の応為でした。
後年 自らも 光と影を
際立たせる傑作を生み出した応為。
自分の世界を切り開きながら
父と共に描き続けました。
いよいよ ねぶた祭 本番。
１年間の汗と涙の結晶がお披露目される 晴れの舞台です。
はい よし！ かっこいいよ！
青森ねぶた祭 いくぞ～！（一同）オ～！
♪♪～
出陣です。
囃子に合わせて
浴衣姿の跳人が踊ります。
ラッセラー ラッセラー
ラッセ ラッセ ラッセラー。
ラッセラー ラッセラー
ラッセ ラッセ ラッセラー。
隆さんの「白浪五人男」が
やって来ました。
史上初めて
５体で表現した ねぶたです。
♪♪～
そして 麻子さんのねぶたに灯がともります。
自分の感覚を信じて
北斎に挑んできました。
照らし出された緑の波。
麻子さんが こだわった→
ねぶたに新風を吹き込む
波の色使いです。
♪♪～
ねぶたには 点数がつけられ審査結果が集計されます。
ねぶたの出来栄えに加え
跳人や囃子も採点され→
総得点で 最高賞の
ねぶた大賞が決まります。
総合賞…
[外:E806D1481CFA721DA5F60413531F39BD]
もしもし？
いや～ そっか。うん 分かりました。 うん。
はい すいません はい。
だめじゃった。
結果は ４位でした。
最高賞のねぶたを作ったのは→
北村親子とは違う系統の
ねぶた師でした。
色や構図のバランスがとれ→
全体としてインパクトがあったと評価されました。
麻子さんは…。
（拍手と歓声）
惜しくも ３位入賞。
ねぶたに懸けてきた日々。
頂点には届きませんでした。