地層がありました。
≫日本各地に潜む
雨と地震の複合災害という
新たなリスク。
地球温暖化のシミュレーションを行う専門家も
今後、一層
警戒が必要だといいます。
高橋≫社会部災害担当の
藤島記者にまず話を聞きます。
今回は胆振地方の内陸部で
これほどの揺れが起きた
地元の方も少なからず
驚いたと思うんですけど
必ずしも意外なことではない
ということですね。
藤島≫まず、今回の地震の
被害をまとめます。
震源に近い場所では
大規模な土砂崩れ
離れた場所では液状化。
さらに、北海道の全域が停電する
ブラックアウトも発生しました。
次にこちらの地図をご覧ください。
赤い部分はプレート境界。
白い線は主な活断層。
黄色の三角は
活火山を示しています。
こうした場所は
特に大きな地震のリスクが
高いということで
警戒されてきました。
そして、今回の震源はこちら。
×印がついているところですね。
確かにプレート境界からは
離れていますし
主な活断層からも外れているので
中には思わぬところで地震が起きたと
感じた方もいらっしゃったかも
しれませんが
実は、こうした場所で
大きな地震が起きるというのは
決して
珍しいことではないんですね。
全国で見ますと、ことし発生した
震度5弱以上の地震は
あわせて10回あったんですが
いずれもプレート境界や主な活断層で
起きたものではありませんでした。
つまり、日本で暮らすうえでは
どこで大きな地震が起きても
おかしくないんだということを
今回をきっかけに
改めて認識するということが
大切だと思います。
また、自分の住んでいる地域で
これまで大きな地震がない
ということは
裏を返せばこれから大きな地震が
起きるリスクがあるというふうに
考えて、日頃の備えを
進めてほしいと思います。
高橋≫そして土砂災害の
専門家でいらっしゃいます
池谷さんにも
きょうはお話を伺います。
池谷さんは今回の土砂崩れの特徴
どのようにご覧になりましたか。
池谷≫今回の地震による
土砂災害の
特徴として
私、斜面崩壊のパターンを
挙げたいと思います。1つの形は
表土の層がですね
土砂が崩れ落ちて
立ち木とともに斜面の足元に堆積してるということが、一番
左側の斜面を
見ていただければと思います。
たまってますね。
こういうパターンが1つ。
もう一つは
V字形の谷の地形のところの
斜面によく見られるんですが。
右側のほうですね。
崩れた土砂が
立ち木と一体になって
もう少し流動化して
流れ下ってるという
パターンですね。
地形による影響と地下に存在していた
水による影響によって
流動化したと
考えられるんですね。
これは、山際にある家だけ
田畑だけがやられるのではなくて
かなり離れたところまで
土砂がきてますよね。
ですから、被害を
かなり大きくした理由も
こういう流動化の影響が
あったのではないかと。