生字幕放送でお伝えします
≫地震の直後
孤立した集落に入る救助部隊。
≫北海道で
初めて記録された震度7の地震。
39人が死亡。
1人の安否が分かっていません。
≫NHKは
今回、被害が拡大した原因を
専門家と調査。
その結果、新たなリスクが日本全国に広がっていることが
分かってきました。
さらに…。
東日本大震災でも起きなかった
大停電
いわゆるブラックアウトが発生。
≫影響は北海道だけでなく日本全体に一気に広がりました。
台風や豪雨が相次ぐ日本。
そこに追い打ちをかけた今回の地震は
何を突きつけているのか?
現場からの緊急報告です。
≫地震発生から4時間後。
NHK取材班は震度7を記録した厚真町に入りました。
≫崩れた山は住宅をのみ込み
人口4000の小さな町を
一変させました。
≫激しい揺れの中
一命を取り留めた女性がいました。
85歳の中島江美子さんです。
≫地震発生時
寝室で眠っていた中島さん。
≫ベッド脇のたんすが
倒れてきました。
≫どこがですか?
中島≫ここ。
≫とっさに腕を出して
頭をかばったといいます。
≫地震発生の翌日。
自衛隊や警察・消防は2000人以上の態勢で
捜索活動を続けていました。
地域の小学校に設けられた避難所です。
住民たちが
家族や友人の無事を
祈っていました。
≫地震が起きたとき、中田さんは姉の、かをりさんとともに
自宅の2階で寝ていました。
両親がいた1階に崩れた山肌から、土砂が
一気に流れ込んだといいます。
≫必死に家の外にはい出した2人。
そのとき、目にしたのは…。
≫安否が分からない両親。
救助現場のニュースが
流れるたびにテレビを見つめます。
≫ただ無事を祈るしか
ありませんでした。
離れた場所から被災現場を
じっと見つめている
男性がいました。
中村真吾さん、42歳。
両親が遺体で発見されました。
同じ家の1階で寝ていた祖母・君子さんの安否も
分かっていません。
≫厚真町から50km。
震度5強を観測した
札幌市清田区では
別の事態に直面していました。
土砂に埋まり身動きがとれなくなった人と車。
道路が陥没し、大きく傾いた家。
閑静な住宅街は泥水や地下水が噴き出す
液状化に襲われたのです。
≫地震発生直後
身の危険を感じた、この男性は
避難をするため
車を外に出そうとしました。
≫液状化で家が倒壊の危険にさらされている人もいます。
石田厚志さんです。
石田さんの自宅は地盤が緩み斜めに傾いています。
家に近づくと
周りは噴き出した土砂で覆われていました。
≫生活を再建する見通しは
全く立たないといいます。
≫地震から3日目を迎えた
きのう。
厚真町では
生存率が急激に下がるといわれる
72時間を前に
懸命の捜索が続けられていました。
安否不明だった人たちが
次々と運び込まれます。
両親が亡くなり
祖母の安否が分からなかった中村真吾さんです。
昼過ぎ、祖母の君子さんが
遺体で見つかりました。
≫避難所で自宅の1階に
埋もれた両親の救出を
待ち続けていた中田匠さん。
祈りは届きませんでした。
中田さんの両親
守さんと靖子さん
死亡が確認されました。