遠か親戚じゃ 古か友じゃち→
見たこつもなか方々が大勢訪ねてきて
困っちょいもした。
まさか みんな
金の無心に来ちょっとか？はい。
吉二郎兄さぁ ちゃんと
やっかい払いしちょっとな？→
兄さぁ 金を渡しちょっとでごわすか！？
まあ できるだけのこつはな。
（園）私も そいでは あまりに
お人がよすぎるち言っちょいもすが…。
（信吾）そんとおりじゃ。 子も増えて
ますます貧しか暮らしをしちょっとに。
吉二郎さぁは
苦しか人を放っておけもはん。
そいに 追い返してばかりでは
西郷吉之助の名に傷がつくち→
いつも そげん言われて。
そういうこっか。
吉二郎 おはんが家にいてくれちょっで→
おいたちは 何の憂いもなく働ける。あいがとな。
（雪篷）戦で大事なことは
城を守り抜くこっじゃ。
吉二郎は この西郷の城を
立派に守っちょっとじゃ。
そうじゃ。 吉二郎は おいの兄じゃ。
（熊吉）若さぁは うんと昔もそげん おっしゃっちょいもした。
（園）そうじゃったとですか。
こいからも頼んど。
こんとおりじゃ。
（吉二郎）兄さぁ やめてくいやんせ。
よっしゃ！ じゃったら 今日は→
ますますの戦勝を祈願して盛大に飲んど！
（熊吉）雪篷さぁは
毎日 盛大に飲んじょられもす。
（雪篷）いや そげん飲んじょらんどが。
（熊吉）いや 盛大に飲んじょられもす。
（雪篷）いや ちょぼちょぼじゃ。
♪♪「おはんはさっしゅうさつまのよかにせ」
ないをしちょっとな？
大島に送る書物です。
書物を？
米や反物は 度々送っちょいもすが→
菊次郎殿に
こん書物を お送りしてはち→
吉二郎さぁが そろえてくれもした。
ほうか。 菊次郎は もう８つか。
島では
学問も おぼつかないのではなかかち…。
吉二郎さぁは 私の至らんこつまで
よう考えてくれちょいもす。
うん。
吉二郎さぁは 菊次郎殿をいつか[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩に迎えたかち お考えでは？
差し出がましかどん
私も 吉二郎さぁと同じ考えです。
あいがとな 糸どん。
どれ…。
ああ どいもこいも よか書じゃ。
はい。
（久光）つまり 兵も金も兵糧も全て→
わしら[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩が身を削り戦場に送り込めちそういうこっか？
はっ。
（久光）そいは ほんのこてこん[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩のためになっとか？
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩の忠義と底力を必ずや天下に
お見せできるでありましょう。
よし 構わん！→
西郷 全て お前の思うようにいたせ。
ありがたき幸せにございもす。
（久光）うん。
おはんらには
一足先に 越後 長岡に行ってもらう。
じゃっどん 戦は長岡だけではなか。
会津に庄内既に奥羽各地で始まっちょっ。
どいも厳しか戦じゃ。 おはんら
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩隼人の名に恥じぬ戦をしてまいれ！
よかな！
（一同）お～！
チェスト 行け～！
（一同）お～！
西郷！ ないを ぼんやりしちょっとじゃ。
（吉二郎）すんもはん。
♪♪～
（信吾）吉二郎兄さぁ 畑に行っとな？ああ。
畑仕事に
ないごて そげなもんが要るんじゃ？
兄さぁ 似合わんこつは やめちょけ。
やかましか。
わいに おいの気持ちは分からん！
兄さぁも戦に行きたかとか？→
兄さぁも こげな傷が欲しかとか！？
片方の耳が聞こえんようになってもよかか！？
おはん… 聞こえんとか？
戦場なんてすき好んで行くとこじゃなか。
帰ったど～。
（２人）お帰りやったもんせ。ああ いまじゃった。
西郷どん 口やかましかのが来ちょっ。
落ち着いて 酒も飲めん。
おお～ 琴！ 来ちょったとか。
お帰りやったもんせ。（琴）兄さぁ 信吾 小兵衛→
お勤め おやっとさあでございもす。