ぐるぐる回転させながら途切れることなく撃ってくる。
撃て~!
(砲声)
長岡藩の河井継之助は
そげな新式な武器と精兵を操り→
おいたちゃ 防戦一方じゃ。
長岡で苦戦しちょっ場合じゃなか。
奥羽諸藩まで
ますます勢いづいてしまうど。
兵たちの士気も下がりっ放しじゃ。
じゃったら 急ぎ西郷吉之助様に出張って頂くしかなか!
分かった。
<吉之助は 早速 新八を伴い→
軍艦 春日丸で越後へ向かいました>
ご苦労じゃ。西郷様 村田様 遠路おやっとさあでごわした。
どげんじゃ? 戦況は。
戦況は どげんじゃ?
西郷様! 村上より来ました。
<越後に到着した吉之助のもとには長岡の部隊だけでなく→
東北各地からの援軍依頼も
やって来ました>
西郷様 急ぎ二本松へご出陣を!
二本松より一気に会津を攻め落とせば他藩は我先にと降伏すると…。
今は会津よりも 庄内 米沢でごわす。
大村様は会津という根っこを枯らすには…。
(信吾)御免! 兄さぁ…。
信吾 軍議の最中じゃ。 ちょっ待て。(信吾)待っておれん!
吉二郎兄さぁが 撃たれた。
兄さぁ すぐに来てくいやい。兄さぁの顔を見れば→
吉二郎兄さぁも力が湧く!
信吾の言うとおりじゃ。
行ってくいやい 吉之助さぁ。
(小兵衛)兄さぁ しっかい! しっかい!あ~っ!
あ~っ…!
しっかり押さえ!兄さぁ! 兄さぁ しっかい! 兄さぁ!
(信吾)おいの時とは ちごっ!
エゲレス人の医師もおらん!→
弟が死んでしまっとじゃ!
兵の命は 皆同じじゃ!
弟じゃろが だいじゃろが→
今 こん時も命を懸けて戦っちょっ者たちがおっとじゃ。
兄さぁ…→
頼む…!
御一同 軍議を続けもんそ。
おはんらの意は よう分かった。じゃっどん 今は援軍を出すより→
全勢力をかけて長岡を落とすべきじゃ。
長岡に跳ね返されたら元も子もなか。大村参謀にも そう伝えておけ。
<北越戦争は 双方の死傷者
およそ1,500人という激しい戦いの末→
新政府軍の勝利で終結しました>
気張れ。西郷様じゃ!
(一同)西郷様! 西郷様じゃ!
ああ よかよか。 横になったままでよか。
おはんら よう気張ってくれた。
情けなかこっで。よう戦った。
よう気張ったのう!
あいがたか…。
兄さぁじゃ。
(小兵衛)兄さぁが来てくれたど。
おはんらのおかげで長岡は落ちた。
ほんのこて よう気張ってくれた!のう!
(小兵衛)吉二郎兄さぁ 兄さぁじゃっど!
吉二郎。
吉二郎。
兄さぁ…。おいじゃ!
ないな?
兄さぁ…。
ないな? 言え 吉二郎。
侍働きができて うれしかった。
あいがとさげもした。
♪♪~
兄さぁ…→
体を大事に… してくいやい。
どうか 体だけは…。
♪♪~
<この後も会津 庄内 そして箱館と→
戊辰の戦は続きました>
<そんな中
日本は 明治へと新しく生まれ変わり→
大久保一蔵をはじめ岩倉や桂
そして西郷吉之助といった面々による→
明治政府が動き出そうとしていました。→
江戸城は 東京城と改められ→
京を離れた明治天皇の→
新しいお住まいとなりました>
(一蔵)吉之助さぁ
遅くなって すまんかった。一蔵どん。
ああ… 長か戦じゃったのう。
ほんのこて おやっとさあじゃった。
一蔵どんこそ 天子様を京から
お移しまいらせたのは 大変な力業じゃ。
おはんにしか できんかった。
こいからの政は→
東京で執り行うべきじゃち
おいは考えちょっ。もっともじゃ。
じゃっどん まことのねらいは
口やかましか お公家衆を→
京に置き去りにすっこと。
おはんらしい手厳しかやり口じゃ。
(笑い声)