分断したアメリカは、どこへ向か
うのか。
♪♪~
その医師のもとには
子育てに悩み 追い詰められた親が→
次々とやって来る。
その医師は 不安を明るく受け止め必ず こう口にする。
♪♪~(主題歌)
児童相談所への相談件数が過去最多を更新する中→
苦しむ家族に寄り添い
希望を見いだしてきた。
♪♪~
医師であり 脳の研究者でもある 友田。
虐待が脳に深刻な傷痕を残す
という事実を→
世界で初めて 科学的に立証した。
傷ついた心を癒やせなかった 30代。
患者が 次々と去っていった。
まあ あからさまに…
母親から虐待を受け
心に傷を負った少年。
傷を癒やすことは できるのか。
医師として できることは何か。
心の叫びに向き合う 執念の医師に密着。
福井市の中心部から車で20分。
ここに 友田の勤める大学病院はある。
おはようございます。
スーパーのおばさんですかって
言われそうですね。
友田は 無類のせっかち。
無駄が 大嫌い。
冬の大雪で通勤が妨げられるのを
避けるため→
病院まで徒歩1分のマンションに暮らす
徹底ぶり。
到着すると
その本領を遺憾なく発揮し始めた。
教授室がある5階まで
一段飛ばしで駆け上がる。
その軽やかな足取りは
57歳には とても見えない。
朝から 話が止まらない。
友田が率いるのは「子どものこころ診療部」。
主に 虐待で心に傷を負った子どもや
ADHD 自閉症など→
発達に問題を抱える子どもたちを
専門に診る→
全国でも数少ない診療部門だ。
週2回の 友田の外来診察には→
全国から 深刻な事情を抱えた親子が
次々と訪れる。
は~い おひさ!
だが 友田は 驚くほど気さくに子どもに話しかけていく。
どう?
そして どんなささいなことでも目いっぱい ほめる。
白衣を着ないのは
子どもが話しやすい雰囲気をつくるため。
診療は 薬物療法や心理療法を
併用して進められるが→
友田が大切にするのが 診察での対話だ。
だが 診察の大半は 子どもではなく実は 親へと向けられる。
この日やって来た ADHDの男の子。
じっとしていることができず 母親は時に厳しく叱りつけてきたという。
本当に問題なのは
こうした親の いきすぎた子育て。
「マルトリートメント」と呼び
これを続ければ 症状が悪化しかねない。
こうした時
友田は 決して親を責めない。
そして 自らの失敗談を語る。
友田には 揺るぎない信念がある。
♪♪~
友田が今 研究の一環として力を入れているのが→
親に 子どもへの向き合い方を
学んでもらう…
発達障害などの子どもの特徴や→
それに適した ほめ方や 叱り方を学んでもらい→
家庭で実践してもらう。
友田さんが診療とともに力を入れているのが 脳の研究だ。
虐待によって
脳が どんな影響を受けるのか→
15年にわたって研究してきた。
きっかけはハーバード大学への留学。
そこで 児童虐待の研究における
世界的権威→
マーティン・タイチャー博士と出会い
共同研究に着手した。
友田さんは およそ1,500人に
詳細な聞き取り調査を実施。
体罰を受けた人と 受けなかった人の
脳のMRI画像を撮影し 比較した。
すると 感情などをつかさどる
前頭前野の一部が→
およそ19%
萎縮していることが分かった。
虐待が脳に与える影響を
世界で初めて科学的に立証したのだ。
友田さんは さらに研究を進め→
暴言を受けた子どもは 聴覚をつかさどる部分が変形することも突き止めた。
そして 夫婦間の暴力行為