大学の寮に入ってたことを思い出して。
◆その話をしてたんで。
◆そこからちょっとおかしく…。
ちょっと遠い世界に入っちゃった
のかな。
◆この方は、とんでもないことを
考えてました。
ごらんいただきましょう。どうぞ。
◆いらんこと考えて
聞いてなかった。
ごめんなさい。◆何ですか、
何を考えたんですか!?
◆何を考えてたの?
◆こっちに映ったほうがええんか
なとか。
◆ああ、しゃべってるときに、
この後ろのほうが
映ったほうが、
お坊さんらしいかなとか。
◆これ、だって、もう…。
◆ご住職で、
お寺でしゃべっているとき、
これがカメラから見られるより、
後ろにちゃんとしたものが見える
ほうがええんやって、考えてたら、
1人で考えてた。
煩悩だらけやないか!
◆ほんまや。
◆話が大分それましたが、
ご住職が淡路島を離れ、
わざわざ大阪に別院を設けた
一番の理由。
それは、
高野山大学に入学したしたときに
一緒の部屋にならないかと声をかけられた、
大阪出身の同級生の存在が
大きかったといいます。
◆毎週おうちのほうへ行って、
紹介されて、上がって、土日やから泊まっていって、
大阪の子って、
何かそういうオープンに受け入れてくれるというか、
休みのたびに行ってまして、
最後には
ゴールデンウイークがありまして、そのときに、
また、本多、行くぞ~言うて、
おうちに行って、何日か泊まって
たんですね。
そこのお母さんが本多君、
ちょっと電話がかかってきて、
あなた捜索願出てますよという。
寮から、大体、
皆、家に帰るんですけど、
私だけが友達の家に泊まってたんで。
何日間か、もう4~5日、おった
んでしょう
ね。
◆そやから、よっぽどあなた、
仲がよかったか、
ほな、親友みたいになりましたん?
◆親友というか、向こうは本当に
きょうだいみたいな感じ。
一人っ子やったんで、
特にお母さんもお父さんも兄弟ができたような感じで。
◆今、ご関係はどうなんですか。
◆その方が、ちょうど7月7日に
ちょっと車の事故で亡くなったん
ですよ。
◆7月7日というのは、いつの?
◆その年の。
だから3カ月ちょい…。
やったんですよ。
◆出会って、その友達の家に行く。仲よくなる。
時間も忘れるぐらいその人のところで
一緒にいる、
捜索願が出るぐらい楽しかった。その人が
4カ月後に亡くなるんですか?
◆そうですね。
◆びっくりしたでしょ!?
◆びっくりというか、わからない状態ですね。
◆信じられないというか…。
◆そんな感じでね。
◆つまり現実を受け入れられない
でしょうね。
◆そうですね。
確かに。
◆10代のころ、本多さんにとっ
て
最も影響を受け、
大切な親友だった同級生の不孝。
わずか3カ月でしたが、
同じときを過ごした親友との思い出は、
今も記憶の中に鮮明に残されてい
ます。
◆ご両親が、
本多君、
ちょこちょこ来てねということで、亡くなってからでも
泊まりに行って、
何か部屋を
そのままの状態でずっと置いてあるんやというところとか、
そういう話をしてもらって、